保健室 1 (ページ50)

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橋本side

Aとはあれ以降なにもない。
会わないようにしている。

いつものメンバーは相変わらず日替わりでAのところに行っているみたいだ。

毎日Aの様子を報告してくる。

文化祭の準備で日々追われている。
そんなある日の放課後。

佐久間と阿部に頼まれて近くのコンビニまで行った帰りだった。

階段に差し掛かるとAが落ちそうになっていた。
支えようとしたが支えられずに後ろに倒れた。

「痛っ」

『はっしー！えっ！？ごめん。大丈夫？』

「とにかく降りて」
そう言うと急いでAは降りた。

『本当にごめんなさい…。』

「大丈夫だから。」
立上がりAも立たせる。

『はっしー肘から血が出てる…。』

肘を見ると少し血が滲んでいた。

「平気だよ。これぐらい。」

『ダメだよ！』

「じゃあ、これ教室に置いてきてからね。保健室行くから先行ってて。」

『…わかった。』

Aの頭をポンポンとして階段を上がった｡

教室に入ると佐久間が来た。
佐久間「はっしーありがとう！！」

「うん」

岩本「はっしー、血出てるよ」

「うん。保健室行ってくる。」

教室を出て階段を降りて保健室のドアをそっと開けた。

『来ないと思った…。』

「ちゃんと来た。」
椅子に座った。そして椅子ごとAの方を向く。

『腕出して！』
素直に腕を出す。

『本当に助けてくれてありがとう…。』

「もういいよ。また保健室来てもいいかな？」

『…！？もちろん！！！』

この日以降今まで通りに戻った。

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