放課後の背中part5 【Satoshi】 (ページ24)

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159:コーヒーページ24

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カラカラと音をたてて、扉が開く。

置いた箱に手を置いたまま、ボーっとしてたことに気付いて
慌てて手を洗おうと洗面台に移動した。

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二「・・・Aﾁｬﾝ」

「ごめん、今コーヒーいれるね」

二「Aお嬢様～」

「新しい豆買ったの。酸味が強いっぽいけど美味しいかな」

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返事を待たずに、コーヒーメーカーにフィルターをセットしようとする手が震える。

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その手が

音もなく近づいた、二宮先生・・ニノﾁｬﾝの白い手に掴まれた。

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二「あっち座ってな。俺がやるよ」

「・・・いい」

二「いけって言ってんの」

「でも・・・」

二「でなきゃチューするよ」

「いく」

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”即答かよ(笑)”

にやっと笑ったニノﾁｬﾝが、コーヒーを淹れるのを

なんとなく座った手近なベッドから眺める。

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いつの間に覚えたのか、迷いもせずマグカップを2つ棚から出すと

ちらっとこっちを振り返って

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二「その顔、見せてやりたいよあいつに」

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そう言って、鼻でため息をついて微笑んだ。

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二「ほい。熱いから気を付けて」

「・・・ありがと」

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隣に並んで座る。

そう言えば、聞かれてないのにちゃんと私のマグには
ミルクと砂糖が入れられていた。

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二「ん・・・うまいじゃんこれ。前のより俺こっちがいい」

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”そうだね”そう相槌をうった私の手から、マグをゆっくり奪うと

自分のマグと一緒に机に置いた。

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何だろうと思って、また隣に座りなおしたニノﾁｬﾝの顔を見た。

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