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第九十二話 テーベに向かう切っ先をのみ込んで ページ43

沖田「…危険を承知でついて来るって言うなら、僕の一番組に同行してくれて構わないよ?それに、綱道さんらしい人を見たって言う証言もあるしね」

土方「たしかに、そういう証言もある。だが、危険だとわかってるところにみすみす出すこともねえだろ。わかってるのか?おまえらの足を引っ張りかねねんだぞ?」

千鶴「迷惑はかけません。お願いします!」

父様を捜しに行く機会が失われてしまっては、見つかる可能性も減ってしまう。必死に頭を下げると、Aさんが「千鶴ちゃんもこう言ってることですし、許可してあげたらどうですか?」と言ってくれた。すると、土方さんが大きく息を吐いた。

土方「……市中を巡察する組長の指示には必ず従え。いいな」

千鶴「あの……ありがとうございます」

土方「行くか行かないかは、お前が好きに判断しろ」

千鶴「……はい」

『よかったね、千鶴ちゃん』

千鶴「はい……今日はよろしくお願いします。沖田さん、Aさん」

頭を下げると、沖田さんは「はいはい」と軽く受け流し、Aさんは「そんなにかしこまらなくていいよ」と微笑んだ。こうして私は、一番組の巡察に同行させてもらうことになった。

千鶴「──あれ……今日はなんだかいつもより人が多いような……」

京の大通りには、いつもより沢山の人が道を行き来していた。

『千鶴ちゃん、ぼさっとしてると置いてっちゃうよ』

千鶴「あ…今行きます…!」

沖田「千鶴ちゃん、土方さんの反対を押し切って巡察に同行してるんだってこと忘れないでね」

千鶴「すみません。でも、なんだか町の空気が賑わっているような気がして……それで、つい」

沖田「まあ、祇園祭も近いしね。町が浮き立ってるのは僕も否定しないけど。でも、攘夷派浪士たちの動きが怪しいのは本当だから。僕たちから離れて勝手に動くのだけはなしね」

千鶴「はいっ」

第九十三話 ステンレスの淵にあるあやうさ→←第九十一話 気のしないこんなご時世だから



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ちさ - 令和の今も、読ませて頂いてます更新楽しみにしてます。お願いします (4月14日 18時) (レス) @page47 id: f2fc5cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
紗希(プロフ) - こちらの作品は今後更新されませんか? (10月23日 6時) (レス) id: ee912569d3 (このIDを非表示/違反報告)
かんざし(プロフ) - はじめまして、いつも楽しく読んでいます。占いツクールの中で一番好きです。黎明録から物語をスタートする作品は中々ありませんから。 (2022年6月10日 8時) (レス) id: 2f199dd6da (このIDを非表示/違反報告)
- 初コメ失礼します!この作品のアニメは私も大好きなので読むことが出来て嬉しいです!これからも楽しみに続きを待ってます!作者様のペースで更新頑張ってください! (2021年12月24日 21時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
真由 - 大好きすぎて何度も読み返してます。きゅん通り越してぎゅんときてます笑更新楽しみにしてます!! (2020年8月18日 0時) (レス) id: 511533d2cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セシル | 作成日時:2019年2月26日 12時

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