第九十話 他の花は望めない ページ41
『総司……もう少し言葉を選んで話してあげないと千鶴ちゃんが可哀想でしょ』
沖田「何で僕があの子に気を遣ってあげないといけないのさ……A以外の女の子に優しくする義理はないんだけど」
千鶴ちゃんの部屋から自室に戻ると、Aにさっきの僕の態度について釘を刺された。ようやく二人になれたのに……面白くない。
『総司が私を大切に思ってくれてるのは嬉しいよ。けど、千鶴ちゃんは私と違ってか弱い女の子なの。だから少しは優しく……』
沖田「Aだってか弱い女の子だよ。いい加減、自分を無下に扱うのやめなよ」
目を丸くするAの頬に手を添えて「Aは可愛い女の子だよ」と言えば、Aの瞳が少しばかり潤んだ気がした。
沖田「てか、いつの間にかすごく仲良くなったよね」
『え…？』
沖田「千鶴ちゃんとだよ。僕のこと放って千鶴ちゃんの所に行こうとするし…………前はすごく嫌ってたくせに」
『そ…それは……綱道の娘だから警戒心が解けなかったからで…………総司だって、千鶴ちゃんが悪い子とは思わないでしょ？』
沖田「まあ……“鈍感”そうだよね」
『鈍感って……』
僕の言葉にAは顔を引きつらせた。そんなAの顎を掴んで上を向かせて、Aの唇を奪う。突然接吻を交わした僕に驚いたのか、目をパチパチと瞬かせるAが可愛くて思わず笑みがこぼれる。
沖田「女の子同士だし、仲良くするのはAの自由だけど……僕のこと、あまり放ったらかしにしないでよ？」
『しないよ……私の一番は総司だもん』
沖田「…ほんと…Aは僕の欲しい言葉をくれるね」
『ん…？何か言った？』
沖田「…Aのことが好きって言ったんだよ」
『私も総司のこと大好きだよ』
ニコッと笑うAに僕の理性は爆発寸前だった。
これは、可愛いAが悪い。僕は悪くない。加減はするけど……明日部屋から出られなくなっても僕のせいじゃない。
沖田「今日の夜、覚悟しておいてね」
『えﾞっ……』
第九十一話 気のしないこんなご時世だから→←第八十九話 猛毒をキャラメルひと粒みたいに言う
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ちさ - 令和の今も、読ませて頂いてます更新楽しみにしてます。お願いします (4月14日 18時) (
レス) @page47 id: f2fc5cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
紗希(プロフ) - こちらの作品は今後更新されませんか？ (10月23日 6時) (レス) id: ee912569d3 (このIDを非表示/違反報告)
かんざし(プロフ) - はじめまして、いつも楽しく読んでいます。占いツクールの中で一番好きです。黎明録から物語をスタートする作品は中々ありませんから。 (2022年6月10日 8時) (レス) id: 2f199dd6da (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 初コメ失礼します！この作品のアニメは私も大好きなので読むことが出来て嬉しいです！これからも楽しみに続きを待ってます！作者様のペースで更新頑張ってください！ (2021年12月24日 21時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
真由 - 大好きすぎて何度も読み返してます。きゅん通り越してぎゅんときてます笑更新楽しみにしてます！！ (2020年8月18日 0時) (レス) id: 511533d2cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セシル
| 作成日時：2019年2月26日 12時
