第八十三話 ステラの処遇 ページ34
文久四年二月──千鶴ちゃんが新選組にきてから約一ヶ月が過ぎた頃、大坂に行っていた土方さんと山南さんが屯所に帰ってきた。山南さんの怪我のこともあって、それからしばらくの間はバタバタした日々が続く。やはり、山南さんの怪我は大きいものだったらしい。そのせいか、山南さんは部屋から出ることも極端に減って……時折見せたとしても、刺々しい態度を取ることが増えていた。
『ふぁぁ……眠い…』
欠伸を噛み締めながら、フラフラと屯所内を歩いていたら、広間の方から男の声と千鶴ちゃんの声が聞こえた。
この声は──私は急ぎ足で広間へ向かった。そこに居たのは、五番組組長の武田観柳斎と千鶴ちゃんだった。千鶴ちゃんに向かって手を伸ばす武田に、私は慌てて駆け寄り、その手を掴む。
武田「!」
千鶴「Aさん…!」
『武田……今何をしようとしていた?この子に危害を加えようとしていたのであれば……斬るわよ』
刀の鍔を弾き、武田のことを睨みつければ、武田は苦虫を噛み潰したような表情を見せた。そこへ土方さんが姿を現し、「おい、武田!こんなところで何をしている?」と声を荒らげた。土方さんの声を合図に、私は武田から手を離す。すると、武田の手はすっと元の位置に戻された。
武田「これはこれは土方副長……なに、近藤局長に少々ようがありましてね」
土方「ほう……俺は何も聞いちゃいないが」
武田「最近お姿が見えない山南総長の代わりに、相談に乗って欲しいと言われているのです。しかし……近藤局長もいらっしゃらないようなので、私はこれで失礼します」
私は千鶴ちゃんを武田から庇うため、前に出て武田を睨みつけることをやめない。武田は立ち去ろうとして足を止めた。
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ちさ - 令和の今も、読ませて頂いてます更新楽しみにしてます。お願いします (4月14日 18時) (レス) @page47 id: f2fc5cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
紗希(プロフ) - こちらの作品は今後更新されませんか? (10月23日 6時) (レス) id: ee912569d3 (このIDを非表示/違反報告)
かんざし(プロフ) - はじめまして、いつも楽しく読んでいます。占いツクールの中で一番好きです。黎明録から物語をスタートする作品は中々ありませんから。 (2022年6月10日 8時) (レス) id: 2f199dd6da (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 初コメ失礼します!この作品のアニメは私も大好きなので読むことが出来て嬉しいです!これからも楽しみに続きを待ってます!作者様のペースで更新頑張ってください! (2021年12月24日 21時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
真由 - 大好きすぎて何度も読み返してます。きゅん通り越してぎゅんときてます笑更新楽しみにしてます!! (2020年8月18日 0時) (レス) id: 511533d2cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2019年2月26日 12時