第七十五話 アンゲロスを翻して ページ26
『……あれ?総司は?』
夕餉の時間に広間へ顔を出せば、そこに総司の姿はなかった。ついでに言うと、一君と平助の姿もない。
原田「総司なら、この時間は千鶴の監視役だから千鶴の部屋じゃねえか?」
『は?何それ……そんな役あんの?面倒くさぁ……だいたい、監視とかいる?千鶴ちゃんだって、命が惜しいだろうから下手な行動しないでしょ。綱道を捜してるんだから、逃げ出すこともないだろうし』
原田「なら、Aから土方さんに頼んでやったらどうだ?もう少し千鶴を自由にしてやってくれって……千鶴も喜ぶと思うぜ」
『うーん……』
まあ……巡察に同行できるように土方さんに進言するって言っちゃったし……ついでに頼んであげるか。
『……考えとく』
永倉「にしても久しぶりだよなぁ、Aちゃん。体調はもういいのか?」
『もう四日前には治ってたのに、過保護な恋仲様が部屋から出してくれなかったの』
原田「相変わらずだな」
永倉「まっ、Aちゃんみてえなかわいい恋仲がいたら、過保護にもなるわな!」
呆れ顔の左之さんに対して、新八さんは豪快に笑った。そんな新八さんに「新八さんが総司みたいに過保護になるとこ想像したくない」と、思ったことを口にすれば、新八さんは「Aちゃんって、たまに直球だよな……まあ、そこがいいんだけどよ」と項垂れた。若干ショックを受けた様子の新八さんに、私と左之さんは顔を見合わせて肩をすくめる。そんなやり取りを繰り広げていたら、総司と一君、平助、千鶴ちゃんの四人が広間へやっていた。
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ちさ - 令和の今も、読ませて頂いてます更新楽しみにしてます。お願いします (4月14日 18時) (レス) @page47 id: f2fc5cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
紗希(プロフ) - こちらの作品は今後更新されませんか? (10月23日 6時) (レス) id: ee912569d3 (このIDを非表示/違反報告)
かんざし(プロフ) - はじめまして、いつも楽しく読んでいます。占いツクールの中で一番好きです。黎明録から物語をスタートする作品は中々ありませんから。 (2022年6月10日 8時) (レス) id: 2f199dd6da (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 初コメ失礼します!この作品のアニメは私も大好きなので読むことが出来て嬉しいです!これからも楽しみに続きを待ってます!作者様のペースで更新頑張ってください! (2021年12月24日 21時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
真由 - 大好きすぎて何度も読み返してます。きゅん通り越してぎゅんときてます笑更新楽しみにしてます!! (2020年8月18日 0時) (レス) id: 511533d2cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2019年2月26日 12時