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第七十一話 由々しきマフィン ページ22

沖田「言っておくけど、巡察って命がけなんだよ?僕たちが下手を打てば死ぬ隊士だって出る。浪士に殺されたくないなら最低限、自分の身くらい自分で守ってもらわないとね」

千鶴「それなら、私も剣術を学んでいます。身を守るくらいならなんとか……」

……正直なところを言うと、新選組の巡察に同行するというのはとても怖い。隊士さんや人が死ぬ場面やんて、二度と見たくなかった。でも、その【怖い】と言う気持ちは、父様を捜さない理由にはならない。例え危険だとしても、今すぐにでも父様を捜しに行きたい……。

斎藤「ならば俺が試してやろう。腰のものが飾りではないと証明して見せろ」

千鶴「え……?」

斎藤「加減はしてやる。遠慮は無用だ。どこからでも全力で打ち込んでこい」

千鶴「でも……!!」

斎藤「……どうした、雪村。その小太刀はやはり単なる飾りなのか」

千鶴「……そんなことありません。近所の道場に通ってたのも本当です。でも、斬りかかるなんてできません!本物の刀で斬りかかったら怪我どころか、殺してしまうかもしれないじゃないですか!」

すると、斎藤さんたちは揃いも揃って目を丸くした。暫く沈黙が続くと、その沈黙を破るかのように、沖田さんとAさんの笑い声が響き渡った。

千鶴「あの……何も笑うことないじゃないですか……」

沖田「一君相手に【殺してしまうかも】なんて、不安になれる君は文句なしにすごいよ。最高!」

『平助ならまだしも一君になんて……あはは!ほんとすごいと思うよ』

もちろん新選組の幹部さんに、私の腕で適うとは思っていないけれど……それでも、万一の怪我は有り得る。誰を助けるためや、自分の身を守るためなら、小太刀を抜くことにためらいはない。でも、今は……。

第七十二話 タルトの上で躓く少女→←第七十話 三原色シンドローム



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ちさ - 令和の今も、読ませて頂いてます更新楽しみにしてます。お願いします (4月14日 18時) (レス) @page47 id: f2fc5cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
紗希(プロフ) - こちらの作品は今後更新されませんか? (10月23日 6時) (レス) id: ee912569d3 (このIDを非表示/違反報告)
かんざし(プロフ) - はじめまして、いつも楽しく読んでいます。占いツクールの中で一番好きです。黎明録から物語をスタートする作品は中々ありませんから。 (2022年6月10日 8時) (レス) id: 2f199dd6da (このIDを非表示/違反報告)
- 初コメ失礼します!この作品のアニメは私も大好きなので読むことが出来て嬉しいです!これからも楽しみに続きを待ってます!作者様のペースで更新頑張ってください! (2021年12月24日 21時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
真由 - 大好きすぎて何度も読み返してます。きゅん通り越してぎゅんときてます笑更新楽しみにしてます!! (2020年8月18日 0時) (レス) id: 511533d2cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セシル | 作成日時:2019年2月26日 12時

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