3*天使が微笑んでくれました ページ3
名前を覚えてくれた嬉しさに舞い上がりそうになり、俺は挫けず話しかけた。
「先輩とお仕事一緒になりたいです」
「それは選べないわよ。研修も私担当じゃあるまいし」
「塩沢が羨ましいです」
「貴方の担当は山田でしょ。山田は仕事できるし、私と違って優しいじゃない」
もう隠しても無駄だと思ってか、俺の前でも構わずイチゴミルクを飲んでいる。
そっけなく話す先輩も可愛く見えて仕方ない。
「山田先輩は優しい方です。でも先輩も優しいですよ」
「何言ってるの。冗談はよしなさい」
「本気で思ってますよ。ほら可愛い」
「何でよ・・・ふ、可愛いは今関係ないじゃない」
ふっと吹き出し、口元を手で押さえて笑う先輩。
え？何？天使？天使が舞い降りてきたけど？
何この天使な先輩。尊い。
天使な先輩に名前を覚えてくれただけじゃなくて、笑ってもくれたんだけど。
はぁ好きすぎる。
「はぁーーーーー辛い尊いマジ天使」
「酷い語彙力ね」
「好きです。結婚を前提に、俺を夫候補としてどうでしょうか」
「いや、結構です」
「好き」
*
幸せな時間を終え、仕事に戻る。
椅子に座り、オフィス用のパソコンを開いて作業に取り掛かる。
山田先輩がとても的確に教えてくれたおかげで、俺も大分仕事が出来るようになった。
そんな山田先輩は俺の隣で電話対応をしている。
クレーム対応にも落ち着いて対応し、顔色一つ変えることなく冷静だ。
俺だったら顔に出るだろうな。
本当にこの先輩は凄い。
「はぁぁぁ。先方ネチネチとしすぎぃ」
「お疲れ様です・・・。顔にも出さずに・・・」
「あ、出てなかった？良かった」
先輩は全く疲れるもんだよ、とため息をつきながらパソコンに身体を向けて仕事に戻った。
俺も慌てて手を動かしていると、後ろから声をかけられた。
「なーに。余裕そうね」
天使がふっと笑いながら手に持っていた冊子で俺の頭を軽く叩いた。
やべぇ。心臓ばくばくなんだけど。
え、大丈夫？やばい顔に出てない？
佐倉先輩好きすぎる・・・はぁ可愛い。
山田先輩は驚いた顔で佐倉先輩を見た。
「佐倉ちゃんが声かけるの珍しいわね」
「たまたまよ」
はーあ今日も先輩可愛い！仕事頑張ろ。
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ルリアイス(プロフ) - 夢魔さん» ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2020年1月11日 0時) (
レス) id: 0fcb288ad8 (このIDを非表示/違反報告)
夢魔 - 凄く面白かったです！ これからも応援してます！！ (2020年1月10日 23時) (レス) id: f6b046dcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ☆アイス | 作成日時：2019年10月28日 22時
