一握の愛 (ページ1)

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ピピピ... ピピピ...

｢朝か...｣

朝起きる。しかし其所には誰一人として存在しない。

私はA。高校生だ。

私は親に捨てられた。

小学生になったばかりの頃だった。

毎日のように両親から暴力を受け、私は地獄を味わった。

虐待を受け、呂久な服も着れず、学校では避けられた。

私は先生に相談し、両親の虐待が発覚した。

しかし、その結果両親は私を一人家に置いて逃げた。

最悪の両親だった。

生まれなければよかった。

何度思った事だろう。

身寄りの居なくなった私を救ったのは幼馴染みの昌平とその家族だった。

裕福な昌平の家に助けられ、暫くは昌平の家に住んでいた。

しかし、高校生になってから私はアパートを昌平の家の支援で借りている。

それが今の状態ということである。

両親から愛を受けることの無かった私は昌平の家からの愛をとてつもなく大きく感じ、感謝し続けた。

だが、最近になってから、私は昌平に愛を渇望するようになった。

勿論、本人には伝えていないが、恐らくこれは恋なのだろう。

小学生の時遠ざけられた私はその影響から中学生になっても恋愛に関しての愛を感じなかった。

だが、昌平は振り向いてくれない。

彼にとって私は幼馴染みかつ支援対象なのだから当然だろうが、ただ、ただ...

ただ、せめて私に"一握の愛"を下さい。