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第10話 ページ12

あれから結構な日数が経過した頃だ。

優子さん(抱きついていた女性)に言われて、道場の前の掃き掃除を手伝っていた時だった。

遠くの方からリン、リン、と鈴の音が風に乗って流れて来た。

鈴でも持ち歩いてる人でもいんのかな。

なんて思いながら再び掃き掃除に戻ろうとした時だ。


「楸Aはいるか」

『ぅおっつぁッぁッアァァァァァァーーーーッ?!』

「どうしたんだいAッ?!……って、金剛さん」

「久しいな、優子」


えっ二人って知り合いなの?

超絶美人の優子さんとこのひょっとこのお面被った人が?


「金剛さんが来たって事は…Aの刀を届けん来たんだね!」

「あぁ」

「そういう事なら早く上がりな!ほらAも来な!」

『えぁっ、あ、はい』


優子さんに腕を引かれて、再び道場の中へと引きずっていかれる。

いつの間にか敷いてあった座布団の上に三人で座り、目の前に置かれた大きめの袋に視線を落とす。

本物の、刀…やっべぇ心が躍る。


『…は、拝見させて頂きますです…ッ』


緊張しながら袋を綺麗に取り払い、鞘にしまわれた刀を手に持つ。

この大きさ…大太刀か?


「Aの日輪刀は大太刀かい?随分と変わっているねぇ」

「聞いたところだとその娘、鬼なんだろう。力量に合わせて大量の敵を殲滅出来るようにした」

「へぇ…じゃあ早速鞘から抜いてみな」

『は、はい』


息を飲んで刀の柄に手を掛けてスッ、と刀を抜く。

鞘を隣に置き、刀をじっと見つめているとじわじわと色が変わっていくのが目に入った。

色変わりの刀、って…この事か。

あの悪人面の子が言っていた事を今漸く理解したよ。


「…これは」

「ほう、また珍妙な柄だな」


棟の部分に紅色の線が入った、至ってシンプルな見た目の刀だ。

抜いた瞬間に模様出るんか…動画撮っとけばよかった。


「この大太刀は金剛さんが打ったの?」

「いいや。打ったのは鉄珍様だ。それを俺がここに持って来たまでだ」


話を聞いた所によると、鬼に刀を与えるなど初めてだった様で最初は誰もやりたがらなかったらしい。

でもその鉄珍様?とか言う人が「例え鬼であろうと剣士の刀を打ちたく無いとは何事だ。皆がやらないならわしがやる」とか言って自分から立候補してくれたとの事。

優しいな鉄珍様っていう人。


「…中々様になっているようでよかった。では、俺はこれで失礼する」

『あ…ありがとうございました!』


最後までお面は外さないのね…

趣味変わってるね。

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桃太郎 - はわわわわわ…おもしろすぎる!もう本当最高ですね!更新頑張ってください! (2019年11月17日 19時) (レス) id: d7c2ad39a2 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - はいぃい!待ってたー!こうゆう小説待ってたー!!やっと見つけたー!やはり、善逸かわいいですねぇー!お気に入り追加しました!!更新がんばってください!続き楽しみにしてます!! (2019年11月8日 11時) (レス) id: ccef1d61ae (このIDを非表示/違反報告)
もやし好きのもやし(プロフ) - チョコレートさん» コメントありがとうございます!!前々から書きたかったものを詰めただけですが…楽しんでいただけたらのなら何よりです! (2019年11月8日 9時) (レス) id: 6a4e808260 (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート - やだもう何これ!めっさおもろいやないですか!!はぁ…トリップとか……最高かよコノヤロウ!更新頑張ってください!応援してます! (2019年11月7日 19時) (レス) id: dcdae6c8af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もやし好きのもやし x他1人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年10月21日 21時

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