【HiGH&LOW】あの人の、妹。2

65話 九十九 ページ26

コブラ「九十九さん?」





電話が終わるとAが発した聞き覚えのある名前にコブラが反応する。





A「そう。九十九さんに会ったらお兄ちゃんの居場所がわかるかもしれない」






コブラ「そうだな…九十九さんはどこにいるんだ」






A「えっと…」






いつものようにコブラの後ろにAが乗り、バイクで九十九の所へ向かう。






日向に聞いた所へ行くとそこにはボーッとしている九十九の姿があった。






コブラ「九十九さん」






九十九「…コブラ?」






コブラ「お久しぶりです」






九十九「あぁ……A!?どうしてここに!!」






ボーッとしながらコブラの存在を確認した九十九が隣にいたAの姿を見て驚く。






A「お兄ちゃんを探しに山王街に来て…もう10ヵ月くらい居たんです」





九十九「…そうだったのか。全く知らなかった」





A「私も退院されたの知らなかったです…よかったですね」





九十九「ありがとう」





九十九は弱々しく口角をあげて笑った。





A「…お兄ちゃんの居場所知りませんか?」





九十九「知ってる」





A「じゃあ…」





九十九「でも先にAの事は俺から話すから…」





A「お兄ちゃん…ショック受けてますか?」





九十九「そうだな…琥珀さんはあれから抜け殻みてぇだ」





その言葉を聞いてAとコブラの顔が曇る。





九十九「でもAなら…昔の琥珀さんを取り戻せるかもしれねぇ」





A「九十九さん…」





九十九「俺から話しとくからその時はよろしくな」




A「はい、ありがとうございます」





Aはそう言ってからお辞儀してコブラと共にその場を去った。







九十九「…Aなら琥珀さんを…」

66話 戻らない→←64話 手がかり

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す