10話 居候 ページ12
コブラside
コブラ「あー…」
頭が痛い。
ゆっくり目を開けるとAとナオミが話しながら飯を食べている。
コブラ「ITOKANで寝てたのか…」
A「おはよう」
Aは俺に気づくと水を差し出す。
コブラ「ありがとう…酔ってて悪かった」
A「全然いいよ…面白かったし」
何が面白かったのかAはクスクス思い出し笑いをしている。
コブラ「……じゃあ帰るか…ナオミ悪かった」
ナオミ「今更だよ」
ナオミがハッと愉快そうに笑ってまたな、と軽く手を振った。
俺はITOKANから出てバイクに跨るとポンポンとシートを叩く。
後ろからついてきたこいつは不思議そうな顔をして突っ立ったまま。
コブラ「乗れよ」
A「……ああ!!」
バイクに近づいてきて一生懸命足を上げてシートに座る。
コブラ「しっかり捕まってろよ」
A「うん!!」
…
コブラ「…肩に手乗せてるだけじゃ落ちるだろ…手回せよ」
肩に乗っていた手を取って俺の腰に回すとそのまま走り出す。
A「この体勢恥ずかしい」
コブラ「仕方ないだろ」
A「まぁ仕方ないといえば仕方ないかもしれないけど…スピード速くない…?」
コブラ「速くねぇよ」
A「あ!!今スピードあげたでしょ!!死ぬ死ぬあかんあかんあかん!!!!(?)」
コブラ「お前はダンか笑」
面白くて少し笑っていると家に着いた。
そのまま家の前まで歩く。
コブラ「ほら入れ」
A「お邪魔しまーす」
コブラ「今日からお前んちだ……あー鍵」
A「合鍵ないの?元カノにちゃんと返してもらいなよ(ブッ)」
こいつが余計なことを言い出したのでほっぺをつまむ。
A「ごへん。ごへんって。ゆふして」
俺は謝っているこいつからほっぺから手を離す。
A「やーい、怒ってんのー」
クスクス笑いながら俺を見てくる。
最初はすごくおしとやかな上品な女かと思っていたがそうでもなかったらしい。
コブラ「まぁそっちのほうが気使わなくていいけど」
A「え?何が?」
コブラ「なんでもない…お前荷物もってないのか」
A「あっ…貴重品は持ってるけど服とかホテルに置いたままなんだよね」
コブラ「…お前どこのホテル泊まってた」
A「えっとね…」
取りに行った。←
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作者名：青葉梟 | 作成日時：2016年7月20日 15時
