□と○ (ページ39)

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流石に作って貰ったうえに片付けをさせるのは申し訳なくて胡桃と2人で洗い物をする．

「なんかこうして廉と洗い物してると小学生の頃思い出すね」

『懐かしいな．お小遣い貰うために必死に洗い物しとったわ』

「そのお小遣いが溜まったら駄菓子屋でスーパーボールのくじ引いてね」

「なんか2人とも遠くから見たら新婚さんみたいだよ」

「ね、お似合いだねえ」

あの頃から俺は胡桃が好きで駄菓子屋に行くために色んな手伝いしたっけなんて．懐かしの思い出話に花が咲いた時、キッチンの入口からもう1つの幼馴染たちがニヤニヤさせながら顔を覗かせている．

『揶揄う暇があるなら片付けやるか？』

「キッチンにそんなに人入れないよ〜、ね？紫耀」

「そうそう！邪魔になっちゃうしね！」

「2人でね、懐かしいなって話してたの！親の手伝いしてお小遣い貰ってたなって！2人もした？」

「したした！貯めたお金でよくたい焼き半分こしたよね」

「うわ〜、懐かしい！なんかたい焼き食べたくなってきたな」

「今ご飯食べたばっかりじゃん」

「甘いものは別腹！よく女の子が言うじゃん」

『紫耀、女の子じゃないやん笑』

「そんなのはいいんだよ！勉強する前にみんなで食べない？」

「いいね！糖分大事だもんね！」

「じゃあ買ってくるよ！A、久々に一緒に行こう！」

「待って？家主がいない家って何？」

「別に良くない？この2人だよ？」

「いや家は良くてもね？2人が困ったら大変じゃん」

「えー、じゃあ俺お留守番？」

『でも俺らたい焼き屋の場所分からんで？』

「確かに．じゃあ2人でジャンケンして負けた方が私と行こう」

負けた方ってなんか私とたい焼き屋さん行くの罰ゲームみたいじゃん．勝ったほうにすれば良かった．なんて呑気なこといってるAの横で少し不服そうな紫耀．
ジャンケンの結果、俺が負けて2人での買い物．いくら紫耀ん家でも好きな子置いていってええんかとも思ったけど、ジャンケンに負けたやつが言えるはずもなく．紫耀と胡桃に見送られ、Aと共にたい焼き屋を目指した．

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