やっぱり好き、やねん。 (ページ9)

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L.dume ② ＆N.tj ① ページ9

『…………。』

ドキドキで答えを待っていると中々何も返ってこなくて恐る恐る顔を上げてみるとそこには少し目を見開いて驚いたような、そんな表情をした堂前さんがいた。
やっぱり急に距離詰めすぎだったかな、

『………そんなことを軽々しく言っちゃうような子にはこれをあげよう。』
「……？…有難う、御座います…？？」

少し理解の難しいことを言いながらポケットからカイロを取り出すと私に渡してくれた堂前さん。
もう一度堂前さんを見てみるけどずっとにこにこしていて何を考えてるかあまりわからない。

けれど、受け取ったカイロはとても優しい温かみを含んでいた。

「酔い痴れたいその優しさ。」本編よりお読みいただけるとよりわかりやすいと思います🙇🏻

＞＞N.tj

背の高い甘いマスクの男の子だった。

「あ、その…い、イヤホン落としました、？」

思わず変な人に見られてしまってないか不安になり急いで立ち上がってイヤホンを見せる。

『あ、………僕の、ですね。有難う御座います。』

ポケットを探りながらそう答えた彼はイヤホンを受け取ってにこっと笑顔を見せてくださった。

わーっ、、笑顔かわいいタイプの人や、、
それでこんな高身長なんやからめちゃくちゃモテるやろうなと思いもう一度顔を見上げるとなんだかどこかで見たことある気がした。

『………あれ、なんか見たことある気する…1年？』

あ、やっぱり……

「1年、です！7組なんですけど……。」
『あー、俺2組やから階ちゃうな。辻。よろしく。』
「辻、くん……よろしく、！A、です！」
『……同級生のこと苗字呼び捨てするんなんか嫌やな笑下の名前は？』
「え、あ……っとA、です……。」
『Aちゃん、ちょっとずつで良いし敬語外してや笑』

ふはっ、と息を漏らし軽快に笑う彼は同じ1年の辻くんというらしい。
かわいらしい笑顔とすらっと伸びる足、ちょっとずつで良いという気配り。
モテてそー、、、

という私の予想は後に確信となった。
彼と話しているとすごく楽しくて自然と笑顔になれてしまう。

どれだけの女の子を虜にしてきたのかはわからないが今から私もその子たちの仲間入りとなりそうだなんて思った時、ふと気づく。

「どっか具合悪くて来たんやんな、？話すのしんどかったら寝ててええよ？」

私の体調はかなり良くなったけれど辻くんもここにいるということは、どこかしらしんどいところがあるということだ。