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第一印象は穏やかそうなひとだった。
あの鈴木誠也が恋焦がれていたひと。とびっきりのプロポーションで、整った顔立ちで、綺麗な明るい長髪を靡かせた、そんなようなひとが好きなのだと思っていた。
実際に会ってみると、少し戸惑いながら、小さく挨拶をしてくれるような、繊細なひとだった。派手な目立つ美人ではなかったけど、笑顔がかわいくて透明感のある、守りたくなるような女性。掴めそうで掴めない、隙がなさそうで隙がある、そんなひと。
…ああ、これは。誠也が簡単に手出せへんかったのも分かるわ。
そんな雰囲気がある。彼女の生い立ちは詳しく知らないけど、苦労人だということは知っていた。葵さんのこととなると、誠也は口を固くする。
｢葵さん、可愛らしいひとやったな｣
居酒屋帰りのタクシー。たまたま仕事で広島に来ていた葵さんも誘って。誠也が男らしくて驚いたり、誠也の隣にいる葵さんの笑顔が恋をしていたり、見ていてこっちが照れくさくなるような空間だった。
その帰り道に誠也に話しかける。いじっていた携帯から一瞬だけ視線を外し、ちらっと俺の方を見た。
｢お前も早く彼女作れば｣
｢やかましいわ｣
理想が高いんじゃないですか、西川せんせ。
にやにやしながら誠也が小馬鹿にしてくる。そやな、なんて加勢してくる野間さんも、調子に乗り出してうるさい。
｢あー、でもええな。葵さんみたいなひとおらんかな｣
｢…あ？｣
｢いや、冗談やん。めっちゃ睨むやん。笑｣
ぎろっと誠也の細い目に睨まれる。いかつい顔がさらに怒りを帯びて、おーこわ、なんて笑うしかなくて。
ただ、憧れたのは事実。誠也と葵さんの、信頼しあってる関係に。
幼なじみだからか、もう結婚してるんじゃないか、と思うくらいしっくりくる雰囲気があって。俺も幼なじみみたいな存在がしたら、そうなれたのだろうか。いや、一途に思い続けることは、難しいことだろう。
｢彼女ほしなったわ｣
小さい声で呟くと。ちらりと横目で見た誠也が、面白そうに笑って。
｢ええよ、彼女｣
と、わざとらしい関西弁で呟いた。
くそ、羨ましい。俺にもいつか、だいすきで仕方がないってひとが、現れますように。お願いします、神さま。
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書きたいものをオムニバスで書かせていただいてます…！読みづらかったらすみません。
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aoi(プロフ) - みささん» 喜んでもらえてよかったです…！私もリクエストを描かせていただいたことが、実は初めてだったので…少しでも楽しんでもらえてよかったです＊こちらこそこそ、リクエストありがとうございました。 (2019年6月3日 20時) (
レス) id: 7976bd9ab4 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - aoiさん、今回はリクエストに応えていただきありがとうございました。作者さんにリクエストをしたのは初めてのことだったので感激しました！彼女と龍馬くんのことで頭がいっぱいの誠也くん、もう可愛くて可愛くて…！笑ステキな作品をありがとうございました。 (2019年6月2日 18時) (レス) id: 4640caef6b (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - あおさん» 全て拝読していただいたようで、ありがとうございます。そして本当に嬉しいお言葉まで…！これからも選手の魅力が伝わるようなおはなしを、楽しく描いていければなと思います。ゆったり更新させてもらってます、これからもよろしくお願いします＊ (2019年5月28日 2時) (レス) id: 7976bd9ab4 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - aoiさんの小説全て読ませていただきました。水彩画のようなふんわりしたあったかい文章がとても素敵で、初めて拝読するお相手でもその方の魅力がとても伝わってきて、次はこの人に注目してみよう！と思いました。再読しながら更新をお待ちしております！ (2019年5月27日 21時) (レス) id: 9596e5bcb4 (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - みささん» はじめまして＊うれしいコメント、ありがとうございます。私が描く誠也くんは、全力ででれでれなので…きゅんきゅんしてもらえたら何よりです〇主人公ちゃんと龍馬くんには仲良くしてもらって、誠也くんにヤキモチ妬かせちゃいましょ！笑 参考にさせて頂きます＊ (2019年5月20日 23時) (レス) id: 7976bd9ab4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aoi | 作成日時：2019年2月3日 2時
