ボーダーライン

40. ページ41

side...Alan








歩いてすぐ百貨店に着いて、俺とかなり距離を置いて足早に目的地へ向かうAちゃん。







着くなり店員さんに品番を伝えてその化粧品を用意してもらっている間、新作を試して眉間に皺を寄せたと思えば目をキラキラさせたり





普段では見れない人間らしさってゆうやつが前面に出ていた








『、、、あの』







亜「ん？！どしたの？」







少し離れた所に居た俺の元にわざわざ来て、何か言いたそうに下を向くAちゃん








『こっちとこっちだと、どっちが好きですか？』








まさかの質問にびっくりしすぎて言葉を失ってしまった







だって、





プロ意識の高い彼女が俺に選択肢を迫るから









嬉しすぎて、言葉にならなかった








亜「え、、えっとねぇ」







『直感で大丈夫ですよ』








亜「うーん、、こっちかなぁ」








俺の返事を聞くと、すぐに店員さんの元へ戻り、




『これもください』







と、いう彼女がどこか嬉しそうに見えるのは自惚れなのかな









商品を受け取って、百貨店から出ると外は豪雨。







『タクシー呼びましょう。』









スマホを手に取りタクシーを呼ぼうとする彼女の手を止める







亜「近いし走っていこーよ？」







『何言ってるんですか、付き合わせてしまった上に風邪でも引いたら、、』








亜「ずぶ濡れになるのもたまには良くない？笑」








『は？え、ちょ、、』









Aちゃんの手を取り走り出す






亜「なんかこうゆうの小学生ぶりな感じ！笑」







『私が怒られます！！』








手を離さずに雨の中駆け抜けるなんて、少しドマラチックだけど、子供みたいでわらけてくる








あっという間にスタジオのあるビルに着いて
息を切らす2人







『ハァハァ、、白濱さん、、何考えてるんですか、、それに、私運動なんて、、、死にそうです、、』







亜「ハァ、、俺も息切れた〜笑 しかもずぶ濡れ笑」







『笑い事じゃないです』







息が切れてそれどころじゃなくて繋いだ手を離す事を忘れていた








『！！すみません！！手、、』







亜「あ、ごめん、、」







高鳴る鼓動が







走ったせいか、繋いだ手のせいか、








気付くのはもう少ししてからだった









.

41.→←39.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す