この愛、おいくらですか？《SVT》 (ページ7)

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ポロリと頬をページ7

当たり前のように動き出すリムジン。

広い車内の中には沈黙が流れた。

きっと不安なんだ

｢えっと、私はクン Aです。
95年の6月17日生まれ………

安心してね。本当に悪いようにはしない。とにかくご主人様だなんて堅苦しい呼び名はしないこと!あとは…本当に普通に接して欲しいの。

私は…………愛が欲しいから。
それに、そこら辺にある普通の家庭みたいに笑い合いたいし…自分らしくいたいの。だから私に普通を教えてくれたら嬉しいな。｣

私がそう話すと、頷く人もチラホラと居た。

でも頷くだけで誰も喋ろうとはしない。

｢最初は慣れないかもしれないけど…でもとにかく、普通に……敬語じゃなくていいし、。
でも敬語はまだよくても本当にご主人様だけはダメよ？

もう一度言うけど

私は………愛が欲しいから｣

??｢大丈夫ですか？………A、、さん。｣

｢え？｣

??｢………………涙が出ています｣

頬に手を添えてみれば確かに濡れていた。

喋ってくれた人は名前もわからないままだけど…でもなんだか優しさを感じた。

その人の声を始まりに、｢大丈夫ですか？｣｢心配です｣だとか、一人一人が気遣いの言葉を送ってくれる。

｢ごめん、ありがとう。私はもっとあなた達と仲良くなりたいよ…｣

とにかく涙が止まらなくて困ってしまう

私、この13人にたくさん助けて貰っちゃいそうだ。