家族写真 ページ26
私が写真嫌いなのは家族写真が原因だ。
いっつも期待ハズレだった私は家族写真では唯一浮いてた存在だった。
初めて家族写真を撮った3歳の頃。物心がつき始めたこの頃。初めて撮った家族の写真はこの頃の私が見てもおかしかった。
私は端で1人悲しく立っていて、横では父、母、兄、姉が仲良く、家族らしく微笑んで幸せそうな写真だった。
あの歳で思ってた。私は愛をもらえてないんだなって。
今まで兄と姉と一緒に撮ってたスリーショット写真だって嫌いになった。
3歳まではなにも分からなかった私は大好きだったの。兄と姉のことが。
でも、その家族写真のおかげで気付いた。
あんなに明るく接してくれてた兄と姉の笑顔は私に対して偽のものだった。
でもどうしてもスリーショット写真だけは捨てられなかったの。中学生になるまでね。
中学生、それは思春期っていうものもあるのかな、。今まで耐えてたことが耐えられなくなっちゃったんだよね。
思春期って普通は親に対して暴言を吐いたりだとか心がデリケートになっちゃうものだと思うけど私にはそんなものあったかな…。
あぁ、お金に囚われた馬鹿みたいな親の血ひいてる私が嫌いだ。
でも、もう1回やり直せるならもう1枚だけ…撮ってもいいかな。家族写真を。
もう1回やり直していい？私が失った幸せを。
やり直せるなら、私はずっと憧れだった青春だってやってみたいな。ふざけあってみたいな、。
信頼できる家族になりたいな。
私ってこんなにやりたいことあったんだね。
でもきっとまだ他にもやりたいことがあるんだ。今は思いつかないけど…皆と過ごしていったらもっと増えていきそう。
ねぇ、私がやりたいこと全部言ったら我儘って思う？受け入れてくれる？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 11人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わかな - このお話、とても面白いです！！みんなハッピーになってほしいなあ。。応援しています！！ (2020年10月18日 17時) (
レス) id: d75ff1a7a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すむ。 | 作成日時：2020年10月17日 21時
