アカアシモリフクロウ ページ31
Aside
こうした接戦を繰り返し、
烏野/梟谷
1セット→25/22
2セット→23/25
3セット→27/25
2:1
で、烏野が初勝利した
烏養「これで初勝利か。」
清水「はい」
武田「このまま調子に乗れれば良いんですが」
烏養「少し厳しく判定すると、今回の試合は蒼亥ありきの勝利だったな。」
烏養「だが、その分澤村達も午前より良い動きが出来ていた」
武田「蒼亥さんの凄さが谷間見えましたね。」
なんて会話が聞こえるが、
私は点を取っただけで、
そのサポートは
全て澤村さんや田中さん達がしている。
因みに今は試合終了後の休憩時間だ
だけど…
『1セット目で梟谷エースを潰せたのは大きかったな…』
潰すという言い方は少しあれだが、
ショボくれたのはありがたい。
赤葦「ほんとにそうですね。」
『？！うわっ…あ、ごめんなさい』
真後ろにペナルティを終えた
梟谷セッターがいた。
にしても初対面に「うわっ」は
失礼極まりねぇな。
赤葦「よく木兎さんがテンションの差が激しいのがわかりましたね」
あの梟谷のエース木兎って言うんだ。
『前の試合で不自然なところでタイムアウトとってたので、理由を予測しただけです。』
赤葦「なるほど。」
『いつもあんな感じになるんですか？』
赤葦「調子が悪いときはね。
でも調子良いときは、
プレイがすごい綺麗なんだよ」
『…確かにあのスパイクのフォームとか、すごい綺麗でしたね。まさに華麗奔放って感じで』
赤葦「それ本人に言ったら喜ぶと思うよ」
『初対面なんでそれは無理なお願いかと』
赤葦「大丈夫。木兎さんそう言うの気にしないから。」
『ならセッターさんから伝えといてくださいよ。綺麗でしたって』
赤葦「わかった。因みに俺は赤葦ね」
『赤葦さんですね、それじゃまた。』
こうして赤葦さんとは別れた。
黒尾「やっほー、試合見てたけどすごいじゃんお前」
『…そりゃどうも。』
黒尾「えぇ…褒めてあげたのに何でそんな嫌そうにすんの…」
『その“褒めて上げた”って時点でちょっと嫌っすね』
黒尾「えぇー…」
『てかここ居て良いんですか。そろそろ音駒は梟谷とじゃないですか』
黒尾「ん？ホントだ行ってくるわ」
『はい』
烏養「おーい、蒼亥！」
『はい、今行きます』
烏養「お前すごいんだな…」
『え？あ、はい。あざす』
まさかこんな直球に
褒められるとは思わなかった。
烏養「お前バレーで一番苦手なのなんだ？」
『…あー…苦手なの…』
『連携攻撃とかですかね』
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作者名：海羅 | 作成日時：2024年2月23日 3時
