・(wn side) ページ18
ー wn side ー
もう何度目の転校だろう
いつからか数えることをしなくなった
小学生の頃
やっと新しい地で友達が出来たと思えば
” ミアネ…ウォヌヤ。次は江陵に転勤になった。”
”…そっか、分かった。”
なんてアッパの転勤には大人しく従うしか無くて
次第に転校した先では特に友達も作らず
1人で居ることが多くなった。
転校してきた初日の挨拶よりも
次の転校先が決まって最後の挨拶をする時の方が嫌いだった。
ついこの間転校してきて、
かつ積極的に交流しようとしない奴にかける言葉なんて無いだろう
” ウォヌくん、あんま話せなかったけど元気でね ”
そう言われて手渡される色紙の中身は大半が絵で埋まっていた
だから、この高校でもいつも通り過ごすつもりだった
だけど、そうは行かなかったのは君が居たからだ。
7月
転校生が来るにしては珍しい時期
転校を繰り返す中でも見つけた唯一の楽しみ
それは、色んな学校の図書室を知れることだった
学校によって置いてある書籍の種類や冊数には
かなり差があるから、正直ハズレな学校もあったけど
この学校は中でもかなりアタリな方だった
俺が、読書以外に図書室に通う理由
それは、カウンター横に置いてある ”なんでもノート”
ある日、何気なくそのノートを手に取りページを捲れば
誰かが読んだ本の感想がズラリと書かれていた。
1番初めに書かれている本は
俺もお気に入りで何度か読んだことのあるものだったから、
横にあったボールペンで俺の感想も付け足した
このノートの中にある本でまだ俺が読んだことが無い本は
この図書室で探して読んで、そしてまた感想を綴った
俺と彼女の感性は見事に真反対だった
彼女は次第に本の感想だけでなく、
俺への質問も一緒に書くようになった
何度も聞かれた名前だけど、
教えたくなかったのには理由があって。
きっと君は俺の名前を知れば直接話しかけてくるでしょ？
そしたら俺は、この想いに名前を付けてしまいそうだったから。
どうせまたすぐ転校するのに
そんな感情、持ってても辛すぎるだけ
･
「…もしかして ”ソジュンくん” ？」
あぁ、あと1日で夏休みという時に、
君に見つかってしまったみたい
「…私と、友達になってくれませんか？」
眩しい笑顔を向ける君は
長年閉ざされていた俺の頑固な心の扉を
いとも簡単に開いてしまうんだ
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紗良(プロフ) - あおさん» コメントありがとうございます（т-т）このくぷすパートは絶対こういう系で書くって決めてました！😹 最高なお話だなんて、、もうそうやって言って頂けるだけでとても嬉しいです😭これからも良ければ読んでくださると嬉しいです🥺💖 (8月19日 18時) (
レス) id: 24b5647c5f (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - くぷす編切なすぎて泣いてます😭毎回最高なお話しありがとうございます🩵🙏🏻 (8月19日 14時) (レス) @page32 id: b42a38ca21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗良 | 作成日時：2023年8月3日 14時
