オミトオシ (dk) ページ11
・
「うんうん、それで?」
いつもはうるさいくらいの彼がやけに静かで、
dk『…あ、ごめん…何の話してたっけ、』
「…もー!ソクミナがコケてミンギュくんの練習着にコーラぶっかけちゃったって話!」
dk『…あ、そうだ それそれ…ㅎ』
”それでさ、”
と続くスマートフォン越しの声
いつもより元気が無いのは
もう声のトーンとトークのテンポ感から明確で、
「…ソクミナ」
dk『…ん?』
「…今、ソクミナが考えてること、当ててあげよっか」
dk『…ふっ、当てられる?』
「…なんでメインボーカルなのに上手く歌えないんだろ…とかじゃない?」
dk『…っ、』
「…私ね、ソクミナの声が世界で1番好き」
dk『…え?』
「歌詞の解釈もそうだけど…こんなにも自分の声と向き合う人って中々居ないと思うんだよね。あ、なんか私プロみたいなこと言ってる?ㅋ 私は全然歌下手だし私のこんなチープなアドバイス聞き流してもらって良いんだけどさ、」
dk『……』
「自分の声を好きって言ってくれるファンが沢山居て、その人たちに自分たちの大好きな歌を届けられるって、どんなに素敵なことなんだろうって思うんだよね」
dk『……うん、』
「私はただの一般人だしさ…私にファンが付いたり、自分の仕事自体が不特定多数の誰かから見られたりする訳でも無いから、ソクミナの気持ちとか…アイドルでいる上での苦悩とかさ…全部に共感は出来ないけど、」
dk『…うん、』
「大好きなことに一生懸命なソクミナは、世界で1番かっこいいと思うよ」
dk『…ふっ、ありがとう』
”なんか元気出てきた”
そう言うソクミナの声は
さっきと比べても明るくなったような気がする
dk『…でも、1つ言っていい?』
「うん、なに?」
dk『…さっきから世界で1番って言葉使いすぎじゃない?ㅎ』
「…バレた?ㅋ」
dk『…バレバレㅋ でも…嬉しかった』
”ありがとう、A”
耳元で聞こえる言葉がくすぐったい。
「ソクミナ、ちゃんとご飯食べてる?今カムバックの準備期間なんだよね?」
dk『食べてるよ、昨日もジョンハニヒョンとスングァナと一緒にご飯食べに行ったし』
「いいね、何食べたの?」
dk『初めて行ったんだけど、すごいサムギョプサルが美味しい所』
”来週、2人で食べに行こう”
サラッと次に会う予定が決まった。
…この前買った新しいワンピース着ていこうかな
なんて、私の胸は既にワクワクしているみたい。
510人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紗良(プロフ) - あおさん» コメントありがとうございます(т-т)このくぷすパートは絶対こういう系で書くって決めてました!😹 最高なお話だなんて、、もうそうやって言って頂けるだけでとても嬉しいです😭これからも良ければ読んでくださると嬉しいです🥺💖 (8月19日 18時) (レス) id: 24b5647c5f (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - くぷす編切なすぎて泣いてます😭毎回最高なお話しありがとうございます🩵🙏🏻 (8月19日 14時) (レス) @page32 id: b42a38ca21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紗良 | 作成日時:2023年8月3日 14時