男性声優さんたちと。８

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びっくりした、ほんとにびっくりした‥
もうひとりのモデルさんっててっきり女性だと思い込んでたから。

まさか、男性で、まさか、梅原さんなんて。
困った‥なにこのドッキリ‥
濃いグレーの和服似合いすぎてる‥！

待て、待て、待てよ、もしかしてもしかして？


かおり「はい！２人、そこに並んで〜〜っ！」

あぁあ、やっぱり‥。
別で撮影じゃないんだ‥セットなんだ‥
ひとりでも緊張するのに梅原さんとなんてもう。

都内から少し離れた神社に着いて
ほんのり色づいた木葉たちにうっとり秋を感じるどころじゃないわたしの心臓。


梅原「ほら、A。行くよ。」

柔らかな声で一回り大きな手を差し伸べてくれる梅原さん。
悔しいくらいなにしても様になるな、この人は。

もう気にしたら負けな気がするので(？)
そっと手を重ねる


かおり(お似合いだな、このふたり‥最高な被写体だわ‥)


梅原「あ、ここ段差ね。気をつけて」

ひとつひとつ、気にしてくれて着物でたどたどしいわたしをサポートしてくれる。優しいね

最初はかおりさんの指示でポーズやら立ち位置やらいろいろ撮ってたけど気づけば無くなってて。

そのことも気づけないほど、自然体でいられたのは
気づけば話に花が咲いてて優しく相槌を打ちながら話を聞いてくれてる梅原さんのおかげや。


梅原「‥‥‥‥‥」じっ

視線を感じて上を見ると目が合う、ドキリとした

『あ、えっと、梅原さん‥？どうし‥』

急に真剣な顔をするから、どうしました？って
聞こうと声を出すも途中で止まる

さっき、手を重ねたときと同じ大きな手が頭に回る


梅原「ん、紅葉。」

わたしの頭に乗っかってたらしい紅葉を
ヒラヒラ、くるくる指で遊びながらにやりと笑う


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