我らモテたい系男子だ！

５　準備室 ページ19

(慧)


大「あっつ・・・最近、確実に気温上がってる・・・」

宏「しんどい・・・」

雄「喉乾いた・・・」

光「体操服って動きやすい・・・」


ぜえはあ、いいながら、外周から帰ってきた。

何故か文芸部には運動メニューなる物が存在する。

ラジオ体操、腹筋(３０回)、背筋(３０回)、腕立て(３０回)からの外周。

回数は薮の気分。というか俺の・・・


慧「廊下って冷たいな・・・」

光「伊野ちゃーん！」

大「寝ちゃ駄目だよ！踏まれるよ！」

宏「高木！伊野ちゃんの水筒持って来てー！」

雄「うん!」


廊下って、汚いけれど冷たくて本当に気持ちいい。

学生でありながら運動不足の俺にとって急な体力作りは辛い。


雄「大丈夫？」

慧「大丈夫じゃないね。お茶ありがとう」

雄「部室戻ろう、着替えよう」

光「そろそろ扇風機とか持ち込もうかな」

大「怒られるよ」

宏「行こう」


制服に着替えて、大ちゃんにハリセンで仰いでもらっている。

中々涼しい。


宏「もうすぐ梅雨だって」

雄「雨かぁ」

慧「そういう言い方しないで下さーい。俺の季節なのに」

光「なんで？」

慧「誕生日なのー」

大「あっそ。疲れたー」

上城「おーい、文芸部」

宏「あ、上城先生」

上城「活動してるか？」

雄「活動しているように見えますか」

上城「見えないから、手伝ってくれるか？」


上城先生。

結構、珍しい若い男性の音楽の先生。

女子の間ではイケメンだのイケメンじゃないだの言われている。

そして文芸部の顧問。だとか。


上城「音楽準備室の掃除してくれるか？」

宏「えー…」

上城「手伝ってくれたら、何かあるかもな」

宏「いいですよ」

光「おい部長」


安すぎますよ部長。


上城「じゃあ来てくれるか」


これからまた動かなきゃ駄目なのか。

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