我らモテたい系男子だ！ (ページ2)

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(光)

桜の花びらがほぼ落ちた。

入学してから１週間くらいが過ぎて、今日は部活見学の日だ。

高校生になったら軽音楽部に入ってみんなでバンドするのが目標だった。

だったのだ。

去年まであったらしいのだが、急に廃部になってしまったらしい。

まさかの事態に何も言えなかった。

友達は他の部活の部活見学に行ってしまい、一人校舎をうろうろしていると

どこかの教室からギターの音色が聞こえてきた。

ガラガラ

「……」

光「…」

「新入生？もしかして入部希望者!?入って入って!」

光「は、はい!１年６組の八乙女光です」

「よかったー新入部員入らないと本当に廃部になるからさー」

光「そうなんですか。人数いないんですか」

「うん、俺ともう一人いるよ。何もしてないけど」

光「え・・・、そんなので楽しいんですか・・・？」

「え？楽しいけど？人数少ないから好きにできるし」

※噛み合っていません

光「楽しいんですか！？」

「楽しいけど！？」

光「えぇ…」

「そうそう、これに名前書いて、ハンコ持ってたらハンコ押して」

光「…はんこ持ち歩いている高校生はいないと思いますよ」

「じゃあ普通に八乙女まるっみたいな感じで」

光「そんな適当でいいんですか!?」

「取りあえず書く!」

光「はい………書けました」

「ん、じゃあ文芸部と」

文芸部？

光「………。」

「どうしたのそんな顔して」

光「ここ…音楽系の部活ですよね？」

「違うよ。ここ文芸部だけど？」

光「はっ騙したんですか!?」

「騙してない騙してない。俺ここが音楽系の部活だって一言も言ってないし」

光「じゃあなんでギター弾いていたんですか!」

「趣味で」

ありえない、絶対ありえない！

光「ああもうっ！それ返してください」

「嫌だ」

光「返してください！」

「もう名前書いちゃったし、ハンコじゃないけどサインもしたんだからこっちの物」

光「……はあ…」

「お、諦めた？」

光「……はい」

宏「２年の薮宏太、部長です。よろしく光」

光「……よろしく薮」

こうして俺は文芸部に入部することとなってしまった。