先生の理科室 ページ9
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「こら、お前たち!
廊下を走るな!」
「げっ、遠野じゃねえか」
「やっべ、バリー! バリー!」
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わたしの通う高校は、
何の変哲もない、普通の学校。
それなりに、
嫌われている先生がいて、
人気者の先生がいて。
クラスも、よくある感じに
グループが出来ていて。
つまんないな‥。
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「A、何読んでるの?」
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クラスの女の子が、
わたしの読んでいる本の
表紙を確認しようと、
前から覗き込んできた。
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「なあに、この本。
見たことなあい」
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いかにもこの年頃の
女の子、といった感じの口調で、
わたしにとっては
どうでもいいようなことを云う。
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「知らない?
テレビとかで、最近は
取り上げられてるみたいだけど‥」
「そうなの?
テレビはドラマしか見ないから
分かんない」
「パラレルワールドのお話‥分かる?」
「なにそれ?」
「わたしたちの世界と
そっくりなのに、
少しだけ違う部分のある世界」
「ふーん‥あっ、
なっこ、おはよう!」
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最初から一貫して、
興味のなさそうな
態度であった彼女は、
ちょうど登校してきた
友人を見つけ、
すぐに何処かへ行ってしまった。
それを確認すると、
わたしはまた本に目を戻した。
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青い消しゴム - 私もラーメンズ大好きなんで、この話面白いし、好きです!!無理しない程度に更新頑張ってください~!! (2017年6月27日 23時) (レス) id: a6706dc0ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:物書き白うさぎ | 作成日時:2016年9月27日 3時