三十六話 ページ36
「前世の記憶って思い出す度に頭痛とか身体的な影響が大きいんだ。」
『あ・・・・確かに。玄弥の事思い出そうとした時に頭が割れるみたいに痛かった気がする。』
「そう。俺も小学生のときに体験したからその辛さがよくわかるし、最近も・・・
Aさんの姿を学校で見かけた時からずっと頭痛がして・・・
兄貴からさっきの話を聞いたときに全部思い出して・・・・」
『記憶って一回思い出したら全部思い出すんじゃないの?』
「その・・・その時の状況と一緒にいる人によるみたい。
今回は俺だけだったけど、こっからにいちゃ・・・兄貴の事を思い出す場合もあるだろうし
もしかしたら、違う人との接触によって思い出すかもしれないし。
とにかく、俺からAさんの前世の記憶を話しても完璧には思い出せれないしどこか違和感があるままだったりする」
『そっか・・・・うん!そうだね。自分のことだもんね?自分の力で思い出さなきゃそれこそ他の人たちに失礼か!!
うんうん!!ありがとう玄弥。なんか、ずっと不思議な夢を見るなって思ってたのがすっきりした気がする。あれは前世の夢だったんだね!!』
「夢?Aさんは兄貴と一緒で夢で思い出すパターンなんだね」
『パターン?』
「うん。俺の場合はその記憶に近い人が似た行動をとったり話を誰かから聞いたりしたら思い出すパターン。
兄貴は夢の中で毎回自分の大切な人が・・・その死んで行くのを見てたみたい。他にも色々とあるみたいだけど」
『うん。皆いろんな苦しみを味わって思い出すんだね・・・。
覚悟しておかないと。あ!私の記憶が少し戻ってきてるの内緒だからね?』
「え、なんで??」
『ん〜なんか・・・ほら、少ししか思い出せてないのに前世の話とかされても話についていけないじゃない?
あとは、やっぱり自分の力で思い出したい部分もあるから!!』
「まぁ、元々誰かに話す気なかったからいいんだけど」
『そーなの?』
「うん。だって・・・・一番最初に思い出したのが俺だったなんて知られたら後で俺誰に何されるかわかんねーしな」
『そ・・・そーなの?』
「あぁ・・・。」
『ふぅ〜ん・・・。そっか。よいしょっと』
先ほどまで立って話していたので足が疲れたなと思いその場にしゃがみ込む
「・・・・。あ」
『え?なに!?』
「ちょ、ちょっと!!Aさん!!うしろ!!!」
『なになになに!!!!?』
血相変えて慌てた様子で玄弥が後ろなんて言うから何かいるのかと思って後ろを向く
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aruba - すずめさん» すずめさん。はじめまして。御閲覧ありがとうございます。私事で長期間連載をストップしておりましたが、本日2020-01-26よりまた再開させていただきます。せっかく応援してくださっていたのに返信もできないままですみません。今後ともよろしくお願い致します (2020年1月26日 8時) (レス) id: cf13dd1490 (このIDを非表示/違反報告)
すずめ - 初めまして!こんばんは!!Arudaさんの作品がおすすめに出てきて読んでみたのですが、すごく面白くて一気に読んでしまいました!!!!とても楽しい作品で、ワクワクしてしまいますッッ!!!!あの!応援しますッ!!!作品頑張ってください!! (2019年12月8日 22時) (レス) id: 5501bf61fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Aruba | 作成日時:2019年10月28日 3時