私は見守りたいんです!!

【オフ】 ページ44

「音西さんもの凄くお似合いですよ!!!」






『あ、あはは、ありがとうございます。そろそろこれ脱いでもいいですかね…?』






「いや、今カメラ持ってくるんで、脱ぐのはもう少し待っててください!!」






『え!?写真はちょっと…ってすごい速さで行ってしまった…』






私、音西Aは今非常に困っている。





その理由は、人生で一度も着るとは思わなかったあの服を女性スタッフさんに凄く眩しい笑顔で「これ、音西さんに絶対に似合うと思って買ってきたんです!ぜひ着てみて下さい!!!」と言われ、断りきれずに着てしまったからだ。





もういい加減無理なお願いは断われるようにならなくちゃ…







私は今着ている服から早く元のやつに着替えたくて仕方がない。なぜなら、これは普段フリフリな服をあまり着ない私には動きにくいし、普通に私みたいな可愛くもない子が着ても映えないから。






その問題な私が今着ている服とは…



　



　



【メイド服】










いやいやいや、マジで似合わなさすぎて全然笑えない。スタッフさんは「似合う」と言ってくれたが、正直言ってお世辞にもほどがあると思う。だってガチで似合わないんですもん。こんな可愛いメイド服を着るなら、まだ「この真っ黒な全身タイツ着て下さい!!」とかの方が断然良かった







大体ここは事務所なんですよ…?もし知り合いのライバーさんにこんな姿見られたら私は…((((ﾊﾞﾝｯ伊「音西さん!!さっきすれ違ったスタッフさんに音西さんの部屋に行くと良いものが見れるって言われたから来たよーって…えっ、」







一瞬で終わってしまった…






ドアを思いきり開けた人達を見た瞬間、私は物凄く泣き叫びたくなった。私ってつくづく運がないんだな…







なんで「良いものが見られる」という言葉につられて来ちゃったんですかディティカの皆さん






そしてなぜ私がメイド服を着ているのを他の人にも見せようと思ったんだ綺麗な女性スタッフさん…








＿そこからしばらく、私とディティカの皆さんの間で沈黙が続いてしまった









皆さん、似合ってないならハッキリ言ってください。私は自分が着ている服が似合ってなくて、相手にそれを指摘すらされず黙っていられるのが一番心にきますから







四人「…………」








『皆さん、今皆さんが見てしまったものは綺麗サッパリ忘れましょう。きっとそれが私にとっても、皆さんにとっても良いことなので。では』

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