緋色の終わり2 ページ30
そしてその日はやってきた。
梓が昼で上がり、安室と2人であるにもかかわらず店に客がいないのだ。
そんな珍しい光景に写真を撮りたくなったのはAの中での秘密だ。
安室はホールで、Aはキッチンで作業をしていた時に来店を知らせるベルが鳴る。
音に反応して扉を見ると、うつむいたコナンが入ってきた。
そんなコナンに安室が近寄る。
そして清々しい顔で安室を見上げ一言。
「うそつき」
そんなコナンのセリフに安室も憑き物が落ちたような顔をして
「君に言われたくないさ」
と笑った。
その光景をキッチンからこっそり見ていたAは心の中で発狂していた。
――きたーーー!!
ほんとこのシーン大好き!
なにあのコナン君の顔!一仕事終えたようなすっきりした顔は!
そして安室さん!こっちからは後姿しか見えないけどもう雰囲気がいい!このシーンだけは何度も見返すほど好きなんだよ!だからかな?後姿しか見えないのに表情が見えた気がしたよ!
この一瞬しかないこの瞬間が大好きだ!!!!
口元に手を抑えにやけている口を必死に隠しているA。
だがこの後のコナンの一言で凍り付いた。
「こうなることを知っていたんだよね?・・・Aさん」
まさかのコナンのセリフに安室は「Aさん?」とAを振り返る。
コナンはカウンターに回ってAの前に座る。
「安室さんには教えといた方がいいと思うよ?僕より近くにいるから何かあれば助けてくれるはずだから」
まさかここでのカミングアウト。
目を見開き固まったままのAに安室は「どういう事ですか?」と険しい目つきで見てくる。
「コナン君・・・このタイミングでのカミングアウトはいかがなものかと・・・」
「だって今言わないといつ言うの?どうせ安室さんから言わない限りAさんから絶対教えないでしょ?」
ズバズバと言うコナンにAは嫌な予感しかしない。
ガシッと肩を掴まれたのでバッと横を見ると、いつの間に移動したのか安室が素敵な笑顔でAの肩を掴んでいた。
「どういう事かお話ししてくれますね?」
「はっはぃ・・・」
――コナン君。恨むぞ。
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9Sに殺されたいロリコン - 主ちゃんって…美少女なんですかね? (2019年9月7日 13時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
うさまろ(o^^o)(プロフ) - 続きがとても気になる作品です。更新頑張ってください! (2019年6月9日 11時) (レス) id: 710cd8956c (このIDを非表示/違反報告)
丸井(プロフ) - フラグ…フラグだ!!逃げて主人公ちゃん! (2019年6月6日 22時) (レス) id: 08724b31ed (このIDを非表示/違反報告)
皿 - 梓ちゃん良かったね!続き楽しみにしてます! (2019年6月6日 14時) (レス) id: 3bc0209618 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とっても面白いです★続き楽しみにしてます。お身体に気を付けて更新頑張ってください! (2019年6月1日 4時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫暗 | 作成日時:2019年5月21日 16時