マジか3 ページ4
一瞬泣きそうになったものの、泣いても何も変わらないと気をとりなおし鞄を持って外に出た。
スマホを起動して、近くにスーパーかコンビニがないか探す。
歩いて10分程の所に業務スーパーがあるようだ。
地図を見ながら歩いていた為、曲がり角を曲がる時に人がいる事に驚いて慌てて避けたが気付くのが遅れてしまい肩がぶつかってしまった。
その拍子に相手の荷物が落ちてしまい果物がばらけてしまった。
「あっすみません!ごめんなさい!」
普段の男勝りな口調の割に小心者なのでヘコヘコ頭を下げて、すぐに落ちた果物を拾い集める。
「こちらこそすみません!ありがとうございます!」
拾った果物を相手に渡そうと振り向いて固まった。
ーーおぉー梓さんだ・・・
まさかの梓さんに遭遇。
これ、小説的に言えばフラグじゃね?
そんな事が頭に過ぎるが、今はそれどころじゃなかった。
「あぁ〜!どうしよう」
梓が眉をハの字にして困っていた。
たぶんAとぶつかった拍子にビニール袋の持ち手が千切れたのだろう。
・・・すんごい申し訳なく思った。
「あの、良かったらこれ使ってください」
Aが取り出したのは、今時買い物行く際は必需品になったエコバック!
意外と頑丈で沢山物が入るのでかなり重宝している使い勝手の良いお気に入りのエコバッグ。
今日に限って使い勝手の悪いエコバックは家に置いてきた。
「えっ!?でも「あーぶつかった私が悪いので、他にも鞄あるので大丈夫です」」
先に取っ手が敗れた袋ごとエコバッグに入れて、拾ってきた果物を最後に入れる。
そのまま「よいしょ」っと荷物を持ち梓に声をかける。
「ぶつかってしまってすみません。これどこまで運ぶんですか?」
ーーうん。重い。何持ってんの梓さん。
「えぇ!?いや、私も悪いので大丈夫ですよ!」
ワタワタと慌てる梓が可愛いが、荷物はこれだけじゃなく、もう一つ袋がある。
「でも、それも持って行くんですよね?」
もう一つに指をさして梓に問う。
梓はそれでも大丈夫だと言うので、流石に夢や漫画の様にいかないよな・・と内心残念に思う。
よくある小説のようにガツガツいけたらこのままポアロに行けるのに、と小心者で内気な自分には無理だなと諦め、手にした荷物を返し「ぶつかって本当にすみません」と再度謝って梓と別れた。
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和佳子(プロフ) - 楽しく読ませてもらっています。読み返して気づいたのですが、世良ちゃんは真澄じゃなくて真純だったような気が⋯⋯ (2023年3月18日 17時) (レス) @page36 id: 30e7fd0f4c (このIDを非表示/違反報告)
さち - 楽しいです。続きが気になりました。よろしくお願いします。 (2019年5月15日 23時) (レス) id: b262052ad2 (このIDを非表示/違反報告)
淋 - はじめまして、早速面白い作品に出会えて良かったと思ってますww滅茶苦茶面白いですww最後の不機嫌な降谷とか笑いましたね!風見さんも何だかんだかわいいし…とことん降谷さんの邪魔をしてほしいですね!その方が個人的に面白いのでww (2019年5月13日 1時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
パパイヤ(プロフ) - 読ませてもらいました!とっても面白かったです。私もつい最近描き始めたのでお互い頑張っていきましょう!次の投稿も楽しみです! (2019年5月2日 21時) (レス) id: 01af9cd7e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫暗 | 作成日時:2019年5月2日 3時