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日常4(安室side) ページ29

いつものように6時過ぎにポアロに着き、梓さんが来る前に店内の不具合など確認する。
そして自分の用意をしている頃に梓さんが出勤してくるのだが、いつもより早めにポアロの扉が開いたので「おや?」と思い振り向くと、今日は休みのはずのAAがそこにいた。

以前部下のミスで逃がした被疑者を風見が追っていると聞き、追いかけた先には袋の中身をまき散らし、道の先を呆然と見ていた女性がいた。
何となく状況を察し、手早く落ちたものを拾うとその内の野菜が気になった。
俺の好きなセロリだ。
意外とセロリを好む人は珍しく、野菜置き場にはあるものの数は少ない。
それを袋に入れて彼女に声をかけたらすごくびっくりされた。

――まぁそうだろうな。

本来警察庁の人間が一般人に会う事は良くないが、どこにでもいそうな彼女なら大丈夫だろうと結論付ける。
そして彼女の手に持つ黒い手帳が気になり見せてもらうと、それは風見の警察手帳。
後で説教だと決め、先程集めた物を袋ごと彼女に返す。
気が動転しているのか、警察にとって警察手帳は大事なものなのは知っている筈なのだが、「知り合い」と言うと何も言わず預けてくれた。
質問に関しても説明と言うよりただ今あった事を言葉にしただけの内容だったが、逆にわかりやすかった。
もう会う事はないと名を名乗る事もなく去った。

その後バーボンとして毛利探偵に近づく為、探偵事務所の下にある喫茶ポアロに潜入することにした。
潜入する前にポアロで働いている人たちの身辺調査を風見にお願いして驚いたと同時に怪訝な表情になった。
店長とその従業員が2人。
従業員のうち1人がこの前であった女性だった。
そして、彼女には戸籍があるものの親族がいなかった。
普通、施設育ちだったり天涯孤独になったとしても必ずどこかに両親や施設などどこかに記載されていて当然なのだが、彼女には一切そんな情報がなかった。
まるで彼女だけが世界から切り取られたかのようだ。
風見からは彼女は怪しいので別の場所に潜入した方がいいと言われたが、彼女も調査対象なのでついでに彼女も調べると風見の反対を押し切りポアロに潜入することにした。

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和佳子(プロフ) - 楽しく読ませてもらっています。読み返して気づいたのですが、世良ちゃんは真澄じゃなくて真純だったような気が⋯⋯ (2023年3月18日 17時) (レス) @page36 id: 30e7fd0f4c (このIDを非表示/違反報告)
さち - 楽しいです。続きが気になりました。よろしくお願いします。 (2019年5月15日 23時) (レス) id: b262052ad2 (このIDを非表示/違反報告)
- はじめまして、早速面白い作品に出会えて良かったと思ってますww滅茶苦茶面白いですww最後の不機嫌な降谷とか笑いましたね!風見さんも何だかんだかわいいし…とことん降谷さんの邪魔をしてほしいですね!その方が個人的に面白いのでww (2019年5月13日 1時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
パパイヤ(プロフ) - 読ませてもらいました!とっても面白かったです。私もつい最近描き始めたのでお互い頑張っていきましょう!次の投稿も楽しみです! (2019年5月2日 21時) (レス) id: 01af9cd7e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫暗 | 作成日時:2019年5月2日 3時

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