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翌朝、教室に入ると炭治郎君は
いつも通りの笑顔で挨拶をしてくれた。
未だに慣れないせいかぎこちない笑顔で挨拶を返しながら、
彼から借りたセーターと折り畳み傘を一言お礼と謝罪を言って返した。
「気にしないでくれ」と笑いながら、
彼は鞄の中から作り立ての紙袋に包まれたパンを私に渡してきた。
「美味しい」とほほ笑むと、炭治郎君は幸せな顔をする。
私も、そんな時間が幸せだった。
それからも毎朝炭治郎君は欠かさず私にパンを作ってくれた。
…
一週間程そんな日が続いた。
いよいよ期末テスト二日前だが、
毎朝早起きをして私のためにパンを作る炭治郎君は大丈夫なのだろうか。
夜遅くまで勉強しているのか…
授業中は眠そうにしている姿をよく見かける。
『炭治郎君。
テスト期間中くらい無理して私のためにパンを作らなくていいんだよ…?』
炭「何言ってるんだ!無理なんてしていない。
…もしかして、食べるの嫌になったのか?」
『い、嫌じゃないよ!全然っ!
…でももし勉強で夜更かししちゃった場合、早起きさせるのが悪くって』
炭「ははっ!そんなに俺のこと心配してくれてたのか。
…確かに、最近は夜遅くまで起きてるけどな。でも…」
『やっぱり。もう明日からはパン作らなくって大丈夫だから!』
彼は「でも…」と言いかけたが、聞かずに私は説得し続けた。
炭「…Aがそんなにお願いするなら、仕方ないな。テスト頑張ろうな!」
『うん!頑張ろう!』
自分でも気づいているけど、
ここ一週間で大分炭治郎君と話せるようになった。
言葉が詰まることもないし、笑顔が増えた気がする。
善「あぁー風紀委員疲れる。炭治郎おはよー」
炭「おはよう、善逸」
善「…あ、華村さんもおはよう!」
『…お、おはよう!我妻君っ」
最近は我妻君も声をかけてくれるようになった。
まだ炭治郎君以外の人としゃべるのは抵抗があるけど、
以前よりはなんとなくクラスに溶け込めてる気がする。
あんなにクラスに馴染めなかった私が、
教室にいることが楽しいと思うようになったのだ。
作者から_____
テスト期間中で全然更新できなくてすみません。
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なみ(プロフ) - 沙良さん» 読んでいただきありがとうございます! (2020年4月4日 18時) (レス) id: 1f2780f391 (このIDを非表示/違反報告)
沙良 - この作品大好きです。後編も頑張って下さい! (2020年3月26日 15時) (レス) id: 00d3994dfc (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - あいすさん» おお!ありがとうございます!がんばります! (2020年3月18日 20時) (レス) id: 1f2780f391 (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - 鳴海さん» 後編頑張りますねっ! (2020年3月18日 20時) (レス) id: 1f2780f391 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - この作品大好きです!続編も頑張ってください! (2020年3月15日 17時) (レス) id: 3a45dfb233 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なみ | 作成日時:2019年11月22日 23時