終わる時まで…【竈門炭治郎】

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炭治郎視点

冨「何回注意すれば分かるんだ。いい加減違う場所で飯を食え」

『もー！お弁当取り上げなくたっていいでしょっ！？
まだ三分の一しか食べてないのにいいい！！』


驚いた。
Aは、あんな風にしゃべることができたんだな。
子供みたいに大声をあげて、表情もちゃんと怒っている。

てっきり、俺以外の異性とは話せないのかと思っていた。
それとも先生相手だとちゃんと喋れるのか？

まさかと思うが、冨岡先生に惚れているわけじゃないだろうな。
そこまでAの頭は小さいか？
いや、可能性はあるだろう。年頃の女の子だ。
でも、教えてあげないとな。
いくらタイプな男性であっても、生徒と先生では恋愛は無理だと。
何より釣り合っていない。
冨岡先生はAに乱暴すぎる。
俺だったらもう少し優しく接するし、
弁当を奪うなんてそんな可哀想なことはしない。
…ほら、Aだって困った顔をしているじゃないか。


俺は長男だから、
Aがそんな顔をしていると放っておけないんだよな。


それになんだか、
さっきから心の底からイライラするんだ。

冨岡先生のあの態度もムカつくが、
あれと仲良くするAの頭の鈍さにつくづく腹が立つ。
どうしてだ？乱暴にされるのが好きなのか？
自分を傷つける奴とつるんでいたら、いつか壊れてしまうぞ。


考えれば考えるほど頭がパンクしそうになる。

本当に不思議な奴だ。


俺が教えてあげたい。
そんなんじゃ駄目な人間になってしまうだろう。


冨「こら、ジャージが伸びるだろうが。
弁当は返してやるから、さっさと友達誘って教室で食え」

『だーかーらー！義勇と同じで友達いないって言ってるでしょッ！！さっさと返せ！』


自分が抵抗できない立場だと分かっておいて
必死に冨岡先生のジャージを引っ張っている。
Aは異性との距離も考えられないのか。
それに先生相手に下の名前で呼んでいる。
そこまでして自分に興味を持ってもらいたいのか。
残念な奴だし、まるで無知な子供のようだな。


本当に困ったやつだ。
それに、友達なら俺がいるじゃないか。
相手がいなかったら、俺と一緒に食べればいいだろう…




はっきり、教えてあげないとな。

Aのためにも。

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