姫と怪物51 ページ16
sha side
エミさん、ゾム、ロボロに大先生、チーノにコネシマ、トントン、ショッピ君…
俺だけのAではなくなっていく。
それと同時に俺も前までの俺ではなくなっている。
A、Aが欲しい。
…欲しいって、何や？
俺がいないとダメだったのに、今では俺がAがいないとダメになってる。
自分でも自分のことがよくわからん。
苦しい。会いたくない。でも…
コンコン
俺の部屋の扉をノックする音が聞こえた。
ノックなんてするのはエミさんかあいつくらい。
もしかして、そう思うだけで期待に胸が膨らむ。
俺ってこんな単純だったんか。
『…シャオロン、入っても？』
sha「…ええよ」
控えめに開かれた扉の先にはAがいた。
おずおずと部屋の中に入り、座るよう促すと床に座ろうとするので慌てて引き留める。
ベッドに腰掛けている俺の隣を指差すと、
大人しくそこに移動した。
sha「珍しいやん。Aから来るなんて。…もしかしてあいつらなんかしたんか？」
そういうと慌てて否定するA。
少し考えた後、こちらを見る。
『シャオロン、その…私は何かしてしまったのだろうか』
sha「…へ」
思ってもいない質問に思わず声が裏返る。
sha「え、何かって…何？」
『いや、あの日、鬱にその…殺されかけて目を覚ました日からシャオロンに避けられてるように感じて…』
sha「…」
確かに、避けていたのは事実だ。
前までは喧しいくらいに話しかけて、あいつの話を聞いていた。
あの日「何もいらない」「もう離れないでくれ」
何て言った自分が信じられなくて、どうしていいか分からなかった。
今まで自由に生きてきた。
誰かに好かれようとか、誰かを想ったりとかそんなん無縁だった。
思ったことを口にして、別に誰が傷つこうとどうでもよかった。
『いや、いいんだ。私が今まで甘えすぎていたところもあると思う。シャオロン、君に迷惑をかけないよう今まで以上に努める。
ただ、ただ何か明確な理由があるなら改善したいとも思っていて…。』
でも、目の前で縮こまるこいつに何か酷い言葉を浴びせる気持ちにはならない。
むしろ、傷つけたくなくて言葉が見つからなかった。
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苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (12月18日 1時) (
レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ(プロフ) - にゃーちゃんさん» にゃーちゃん様、コメントいただきありがとうございます！あのシーンはずっと決めていたので気に入っていただけて光栄です。亀更新にはなりますが、今後ともよろしくお願いいたします！ (11月30日 12時) (レス) id: 19006b3f5d (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ(プロフ) - あまねさん» あまね様、コメントいただきありがとうございます。好きだなんて嬉しいです！今後とも楽しんでいただけますと幸いです。 (11月30日 12時) (レス) id: 19006b3f5d (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ(プロフ) - 風鈴になりたいさん» 風鈴になりたい様、コメントいただきありがとうございます！前から見ていただいて光栄です！私もあのシーンが好きなので、気に入っていただけて嬉しいです。更新ペースが下がってしまい申し訳ございませんが、気長にお付き合いいただけますと幸いです。 (11月30日 12時) (レス) id: 19006b3f5d (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ(プロフ) - ネクロ雪だるまを食べるさん» コメントいただきありがとうございます！返信が遅くなり申し訳ございません…！個人的にはあそこはお気に入りなので気に入っていただけたら嬉しいです笑 (11月30日 12時) (レス) id: 19006b3f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまぼこ | 作成日時：2023年7月21日 23時
