【ヒロアカ】ウチのヒーローアカデミア！第2章！ (ページ20)

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試合開始早々いっちゃんが完全停止した。

尾白は頭を抱えて｢折角忠告したのに!!｣と言って、やっちゃったって反応をしてた。

『ああーーー！緑谷！ジュージュン!!』

くるりといっちゃんは振り向くと、そのまま場外まで歩き始める。そのまま出てしまうのかと全員が思ったが、"個性"の暴発によって洗脳を解除した。

「無茶すねぇいっちゃん…」

「───指動かすだけでそんな威力か羨ましいよ！

俺はこんな"個性"のおかげでスタートから遅れちまったよ恵まれた人間にはわかんないだろ。

誂え向きの"個性"に生まれて！望む場所へ行ける奴らにはよ!!」

最後はほとんど叫びみたいなモノだった。

でも、自分が成りたいものと向いているものが違うのは辛いことだ。

「"個性"社会の問題でもあると思うんだよねえ……ヒーロー向きとか敵(ヴィラン)向きとか、いちいち決めつけたり押し付けるのって…嫌だねえ…」

目を閉じて、少し昔を思い出す。

瑠璃色の目を持つ純粋な少女との思い出を…。

「君には明らかに殺しの才能がある…それに、短くもあるが君はその才能を幾月かばかりの稽古だけで大きく飛躍させた。
芥川や紅葉の姐さんも君の殺しの才能を買っている……私が知っている限り、君程の才能を持ち合わせた人は早々いない」

「───、それでも！…それでも私はっ、もう一人も殺したくない…！」

「！ ……そっか！善かった！それなら次の任務…あ、確か列車だったよね？その列車にマフィアご執心の人虎が乗車してるから是非彼の話しに耳を傾けて！はい依頼の情報！(グイグイ)」

「？？？、何で貴女が列車の任務を？それに情報料の支払いが…」

「今回は無償提供！ウチが気分屋ってマフィア(そっち)も判ってるし！それでも不安なら…あ、この猫耳カチューシャと尻尾着けて語尾に"にゃ"って云って欲しいな～」

「それで良いなら判った…あ、にゃ」

「マジ天使…美少女尊い…(感動)」

「あああぁぁあああぁぁぁあ!!!」

いっちゃんが心操の腕と胴を掴み、背負い投げをする。

心操の足が、場外の線を越えた。

「心操くん場外!!緑谷くん二回戦進出!!」

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