第七話−両面宿儺・其ノ伍− ページ7
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夜の帳が下り、空には綺麗なお星様がキラキラと瞬いている。
あの中に、おじいちゃんもいるのだろうか?
「ヒクッ…グスグス…」
「悠歌 待たせてごめんな。必要な書類書き終わった」
「虎杖悠仁と虎杖悠歌だな」
いきなり聞こえた第三者の声。ゆーじと私の名前を呼ばれて声の方へと顔を向ける。そこには、昼間あのラグビー場で見かけた黒髪の子が立っていた。
「呪術高専の伏黒だ 悪いがあまり時間がない」
ジュジュツ高専…?ジュジュツってあの"呪術"?
突然現れた"伏黒"という学生(多分同い年)は、先日ゆーじが百葉箱から持ってきた気味の悪いあの箱を渡せとの事だった。
詳しい事を聞くと、あの箱は"魔除け"として保管されていた"呪物"と呼ばれている物らしく、強い"呪い"を持つ呪物を置く事で他の呪いを寄せつけない様にしていたそうだ。
呪いとは、人から流れ出た負の感情。日本国内での怪死者・行方不明者は年平均10000人を超える。その殆どがその呪いと呼ばれている被害。
特にこういう病院や学校は大勢の思い出が残る場所には呪いが吹き溜まりやすく、辛酸や後悔や恥辱、人が記憶を反芻する度思い出の受け皿となるらしい。
今回回収しに来たその呪物もその一つなのだが、"特級"という物に分類されていて危険性が高いらしい。
……だからか、あんなにおどろおどろしい感じがしたのは。
ゆーじは箱を渡したけど、中身は入っていなかった。
「(!てっきり中に…箱だけであんなに不気味だったの…?)」
「そういや今日の夜学校で アレのお札剥がすって言ってたな」
そう言ったら伏黒は口を閉じてしまった。
もしかして……。
「…もし、お札剥がしたら 相当まずい?」
思わず尋ねてみると、真剣な顔で「まずいなんてもんじゃない」と、少し間を空ける。
「ソイツ 死ぬぞ」
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レキ(プロフ) - 麗さん» コメントありがとうございます!すみません(汗)変換機能の事を忘れてうっかりそのまま書いちゃってました…直しておきます!! (2021年2月24日 20時) (レス) id: 86fe443189 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 13ページ 悠久の"悠"に"歌"で とありますが、名前変換出来るのに書かれると可笑しな事になりませんか?? この場合どちらかと言うと名前固定した方がしっくりきます。 (2021年2月18日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - 畢竟無さん» コメントありがとうございます!あともう少しで続編書けますので!もう暫しお待ち下さい!! (2020年7月15日 13時) (レス) id: 3dee18d2c3 (このIDを非表示/違反報告)
畢竟無(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!更新楽しみにしてます! (2020年7月15日 12時) (レス) id: f1eda83896 (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - あみみさん» コメントありがとうございます!楽しんでもらえて嬉しいです!!私も姉妹交流会の話が好きなので頑張りますね!! (2020年6月23日 5時) (レス) id: 2b56840397 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レキ | 作成日時:2020年2月20日 6時