【APH】四方八方兄弟だらけ【くるん兄弟】 (ページ9)

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隣にいたエリザベータさんから資料を受け取り、視線を落とすと表紙には『酸性雨への対策・国民への呼びかけ、処置』とあった。ほうほう。なるほど、それで国民の話もあったわけか。

酸性雨、私の国ではあまり馴染みの無い言葉だが、各国が悩まされていると思うとやはり現状を知ってあげたくなる。

「ヴェ、姉ちゃんさ〜、ルートと話したことある〜？」
フェリから会議に全く関係の無いことを聞かれる。しかもあんまり仲の良くないルートヴィッヒについてだ。戸惑いつつも、
『うーん…会う機会もないし。あんまり話さないかな。』
と答える。ホストがこんなに私語ばかりして大丈夫なのか、と思う。

ルートヴィッヒに昔、攻撃を受けた。けど比較的最近はその件に関してはもう気にしていない。
フェリとも仲良くして貰っているみたいだし。ただあんまり話したことがないのは事実だ。そもそも私が世界会議に出ていないのならば、尚更。

「やっぱり〜？そうだろうと思った！ならさ、この会議の後にみんなで飲むからさ、話しなよ〜。俺も色々、話を手伝ってあげるからさ！」
頼れる弟に育ったもんだ…。ルートヴィッヒは、EUの優等生だから、この際に仲良くして色々教えてもらいたい。

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フェリの言葉で会議は終わり、各国が席を立ち始めた。
「えーと…ルートと、キクと、アルフレッドと、あと……マシューも来るって言ってたよ。
場所は…Aは行ったことない店だよね。一緒に行こっか。」

『…アルフレッドも来るの？』
アルフレッドが来ることに不快を感じるわがままさは、子供らしい、とは重々承知しているが。
まぁ、アルフレッドも誤爆を受けてからあまり関わりがないし、そもそも話したこともない。
ルートヴィッヒと同じようなものだ。マシューは…。姿は見たことがないがたまに聞くぐらいだと思う
まぁ、彼ら全員と打ち解けられたらいいな、と思う。

「来るよ〜。どうしたの？嫌だった？でもね、アルフレッドはね、全然酔わないし、優しいからよく誰かが酔った時に助けてくれるんだよ〜。」
意外だった。まあでも“ヒーロー”にこだわりのある彼には普通なのだろうか。

少し雑談を交わしながら、イタリアの街を通り、目的の店へ着いた。

2024/03/19