2 ページ3
・
「A、明日俺の家来いよ。来なかったらマーマイトの刑だからな!」
…やべー…。
「ヴェー…前回俺出てなかったからルートに次絶対来いって言われてるんだぁ〜」
右袖ロヴィに捕まれてる。命(そんなにやばくない)の危機を察知…。
『はい、明日ロヴィの家ね……。』
この兄弟、なかなかに手強い。
「よし!じゃあ今日はどこに行こうかな〜シエスタする?」
『いいね〜』
「 シエスタ決定〜。」
とフェリが言うと、こちらへ手を伸ばしてきた。
顔ニコニコフェリ、なんか、うん。へへ。絶対に手を繋ぐという自信がお有りで。
はい。
仕方ないから手を繋いであげるとフェリはもっと笑顔になった。
フェリはお姉ちゃんキラーですか…。
「…。よし!俺の車に乗って乗って!俺ん家に行こう!」
ドアを開け車へ入る。と、すぐさま発進した。
『ちょ、フェリ、安全運転!まだシートベルト締めてない!』
「ヴェ…ごめんA。」
もう車の中でシエスタできるくらい風が心地いい。
『…すずしぃ。』
「…だろ?」
「兄ちゃん!これ俺の運転だから!兄ちゃんが胸張ることじゃないから!」
『どっちでも変わんないよ』
こういう時間が1番好きだ。イタリア兄弟のこの優しい言い合いが1番ほっこりする。
『好き…。』
言い合いしていたイタリア兄弟の声が止まり、風の音と車の走る音が凄い聞こえる。
なんで辞めたんだろう。自分の言った「好き」がもしかしたら…というお姉ちゃんの妄想は辞めとけ。
「もうすぐ着くよ〜」
寝そうです。この後シエスタがあるのに…。
「おい、A、もう着くぞ。」
と肩をロヴィに叩かれた。肩なの優しいよね。この男はいい彼女できるわ…。
「はい!俺の家入って。俺もう疲れた〜。」
そう言って脱力し、ソファにもたれ込むフェリ。
…その上に重なるロヴィ。
「ヴェ…兄ちゃん重いよ。」
「うるっせぇ!お前のソファが小さいのが悪ぃんだよ。」
「兄ちゃんそんな大きい声出さないでよ…。」
この子達寝室すらも行けないのかしら。
『…。私、ベッドでゆっくり過ごすね〜』
「あ、待って俺も行く〜!」
「ちょ、俺も行くぞ。コノヤロー。」
3人で並んでベッドに横たわる。私が真ん中で、2人に挟まれてしまった。
可愛い兄弟だこと。
フェリは瞼が閉じそうだった。
ロヴィは…。もう寝ていた。相変わらず寝相が悪いです。
『んへへ。かわいい弟たち。
2023/06/11
39人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:コなポテト | 作成日時:2023年6月11日 22時