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「A、明日俺の家来いよ。来なかったらマーマイトの刑だからな!」

…やべー…。

「ヴェー…前回俺出てなかったからルートに次絶対来いって言われてるんだぁ〜」

右袖ロヴィに捕まれてる。命(そんなにやばくない)の危機を察知…。


『はい、明日ロヴィの家ね……。』

この兄弟、なかなかに手強い。


「よし!じゃあ今日はどこに行こうかな〜シエスタする?」

『いいね〜』

「 シエスタ決定〜。」


とフェリが言うと、こちらへ手を伸ばしてきた。

顔ニコニコフェリ、なんか、うん。へへ。絶対に手を繋ぐという自信がお有りで。
はい。

仕方ないから手を繋いであげるとフェリはもっと笑顔になった。

フェリはお姉ちゃんキラーですか…。


「…。よし!俺の車に乗って乗って!俺ん家に行こう!」


ドアを開け車へ入る。と、すぐさま発進した。

『ちょ、フェリ、安全運転!まだシートベルト締めてない!』

「ヴェ…ごめんA。」


もう車の中でシエスタできるくらい風が心地いい。

『…すずしぃ。』
「…だろ?」
「兄ちゃん!これ俺の運転だから!兄ちゃんが胸張ることじゃないから!」
『どっちでも変わんないよ』

こういう時間が1番好きだ。イタリア兄弟のこの優しい言い合いが1番ほっこりする。

『好き…。』

言い合いしていたイタリア兄弟の声が止まり、風の音と車の走る音が凄い聞こえる。
なんで辞めたんだろう。自分の言った「好き」がもしかしたら…というお姉ちゃんの妄想は辞めとけ。

「もうすぐ着くよ〜」

寝そうです。この後シエスタがあるのに…。

「おい、A、もう着くぞ。」

と肩をロヴィに叩かれた。肩なの優しいよね。この男はいい彼女できるわ…。

「はい!俺の家入って。俺もう疲れた〜。」

そう言って脱力し、ソファにもたれ込むフェリ。

…その上に重なるロヴィ。

「ヴェ…兄ちゃん重いよ。」
「うるっせぇ!お前のソファが小さいのが悪ぃんだよ。」
「兄ちゃんそんな大きい声出さないでよ…。」

この子達寝室すらも行けないのかしら。

『…。私、ベッドでゆっくり過ごすね〜』

「あ、待って俺も行く〜!」
「ちょ、俺も行くぞ。コノヤロー。」

3人で並んでベッドに横たわる。私が真ん中で、2人に挟まれてしまった。
可愛い兄弟だこと。

フェリは瞼が閉じそうだった。
ロヴィは…。もう寝ていた。相変わらず寝相が悪いです。

『んへへ。かわいい弟たち。Buona notte(おやすみ)。』

2023/06/11

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作者名:コなポテト | 作成日時:2023年6月11日 22時

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