【立海】またフラレたので髪切った (ページ18)

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柳くんと切原ページ18

私は自販機の前で動けずにいた

最悪だ

本当に最悪だ

「A、はやくいくよー…ってどうしたの？」

友人は私の絶望した顔をみて少し引いたようだ
私はそんなの気にしない

「なに？欲しいやつ無かったの？」

『違う』

私は友人に目線を合わせることなく
自販機を見つめて即答する

「お金足りないの？貸すよ？」

『違うんだよ！！』

友人よ、どうして私の考えていることがわからないのだ
これでも中学からの付き合いじゃないか
痺れが切れてしまい、友人の肩を掴んで揺さぶった

「えーなに？というか、さっさと帰るよ。私、予定あるの」

めんどくさそうに私の手を叩き落とし、
鞄を持ち直して去ろうとする
私は叩かれた手を見つめた

少し痛いし、友人、冷たい！！
最近、冷たさが増してる気がする
男でも出来たのか？
男ができたら女は変わるっていうからな
まぁ、私はかわらないがな

『なによー！予定ってデートかよぉー「そうだよー。先、帰るわー」……えっ？』

バイバーイと私に背を向けて歩き出し、完全に姿を消した

え？なに？マジなの？冗談で言ったんだけど
私…男に負けたの？

ヤバい、泣きそうだ

　

泣きそうだけども、
目の前の問題を解決しなければならない

私は目から溢れそうな涙を引っ込め、
頬をパチンと両手で叩いた

　
　

『よし…』

そして、辺りを見渡し周りに誰もいないことを確認した

『ぐううぅ…あ、あとすこ…し！！』

ー

「…柳先輩、アイツヤバくないっすか？」

「…そうだな」

「どんな顔してるか見てみたいっすわ！…って柳先輩？！」

柳先輩は、その女の元へと向かっていってしまった

「マジ、柳先輩って何考えるかわかんねー」

とりあえず面白そうなので柳先輩について行くことにした