【仁王雅治】悪いことだってわかってる

1 ページ2

「結婚しよう」





そう、彼から告げられた







時間を遡ること5分前






ーー



いつものように彼の家でのんびりしていた
するといきなり手紙を渡さた






‘声に出して読んで’





とまぁ、訳のわからないことを言われ
わざと大きな声で読んだ







文章の中には
彼から私への感謝の気持ちが沢山綴られていた




恥ずかしくなりどんどん声のボリュームが
下がった





最後の一行を読む




『こっちを向いてください‥？』





手紙から目を離し、彼を見る







彼の手には






綺麗なダイヤの入った指輪が私に向けられていた







冒頭の台詞に戻る訳だ






『うそ、うそでしょ？』



「‥ずっと傍にいてほしい。俺じゃだめかな？幸せにするよ」





なんて幸せなんだろう




『もちろん』



私が返答すると






彼は安心したのか目に涙を浮かべていた




そして私も嬉しくて泣いた








私と彼は婚約した





ーこのときは、あんなことが起こるなんて
これっぽっちも考えて無かった









【あの人】からの連絡が来なければ
私は貴方に揺れることなんてなかったのに

2→←登場人物

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す