泡沫夢幻 -弐-【わたどう】

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｢…………本当に…？｣

椿｢ああ。｣

｢…………椿が…｣

椿｢…、｣

｢…私…のこと………すき…なの…？｣

椿｢……ああ。｣

｢………………/｣









椿｢っ…おい…！｣

｢…あ…、ごめ…ん…、力…抜けた…｣








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ｶﾞｸﾝｯ…、と倒れそうになった私の体を、
咄嗟に支えてくれた椿。


そのままぐいっ、と引き寄せられて、
抱きしめられるみたいな体勢になる。







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椿｢…お前は、｣

｢………？｣

椿｢…お前は、どうなんだ。｣

｢…………えっ……、｣







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｢………も…もう…分かるでしょ…/｣

椿｢…さすがにな。｣

｢……っ…/｣




椿｢…でも聞きたい。｣








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………ずるい。




ぎゅ、と私を抱きしめ直して、
耳元でねだるみたいな声を出す椿。






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｢……………好き…。｣

椿｢…！｣








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｢………顔合わせると…、

…いつも可愛くないことしから言えなくて…、
全然素直になれなかったけど…、


椿が他の女の人と話してたらヤキモチ妬いちゃうし…、
…朝から話せたら、それだけで一日幸せで…、
触られると…心臓が壊れそうなほどドキドキする…。｣









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椿｢…今も？｣

｢……(ｺｸｺｸ)｣







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恥ずかしくて顔が見れなくなって、
彼の胸に顔を埋めながら何度も頷く。








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椿｢……ふっ…、面倒くさいな、お前。｣

｢……つ…椿だって…。｣







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お互い様でしょ…？

って言うみたいに、ｷｯっと睨みつけると、
彼は柔らかい表情で微笑んだ。









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大きな手のひらで頬を包まれたかと思えば、
ゆっくりと顔が近づいてきて…、








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今までで、一番幸せな甘いキスをした。









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