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城島「Aさんっ。」
「…あ、城島くん。」
城島「もう上がりですか?」
「うん、今日は早めに終わったの。」
城島「…じゃあ〜…、この後暇ですか?」
「ん?暇だけど…?」
城島「お!じゃあちょっと手伝って貰ってもいいですか!」
.
何に?と聞いても、
それはあとのお楽しみです!
としか答えてくれない城島くん。
…まあ今日は本当に暇だし、いっか。
.
そう思い、彼に連れてこられたのは
彼が寝泊まりしている従業員の離れだった。
.
「…わ!どうしたのこれ…!」
城島「…実は……、勉強のために取り寄せたんですけど、
思ったより量が多くて…、食べるの手伝ってください!」
.
座卓に並べられた様々な和菓子の箱は、
上生菓子やカステラ、団子などバラエティに富んでいる。
.
「…でも、こういうのはやっぱり七桜さんとかと
食べた方が勉強になるんじゃないの…?」
城島「いいんですよ、そんな難しく考えなくて。
それに、お客さんの立場に近い人の意見も大事です。」
「…まあ、それは確かに。」
城島「さあ!まずはどれからいきますか?」
.
にこ、と人懐っこい笑顔を見せる城島くん。
普通に考えて男の人の部屋で二人きりで過ごすって、
婚約者のいる人がすることじゃないけど…。
…まあ彼はこの店の職人だし。
試食も兼ねた勉強…?といえば、
これも仕事の延長線上にあるのかもしれない。
そう思い、私は彼の頼みを受け入れることにした。
.
.
「城島くんの実家は、和菓子屋さんなんだよね。」
城島「覚えててくれたんですね!
“しまや” っていう、小さなお店なんですけど、
味は世界一ですよ!
看板商品はわらび餅で、
ぷるっぷるとろっとろなんです…!」
「……能登にある…、ぷるぷるのわらび餅…、
………あっ…私、それ食べたことあるかも…!」
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紙兎(プロフ) - みかさん» お久しぶりです!ありがとうございます! (2020年11月4日 0時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
みか - 久しぶりです。めっちゃ楽しい作品になってますね。 (2020年10月31日 11時) (レス) id: de0ef4c44d (このIDを非表示/違反報告)
紙兎(プロフ) - ぱぴこさん» ぱぴこさん初めまして!とっても嬉しい感想をくださってありがとうございます!面白いと言って頂けると書いていて良かったと思えます!移行してもよろしくお願いいたします´`* (2020年10月31日 11時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ - 紙兎さん、はじめまして!いつも見てます!本当に本当にこの作品が大好きで更新を日々待ちわびております笑 紙兎さんみたいな上手で面白い作品が作れるよう頑張っていきます!移行おめでとうございます!これからも応援してます! (2020年10月29日 23時) (レス) id: f7a6ef29b4 (このIDを非表示/違反報告)
紙兎(プロフ) - カリリンさん» そう言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります(^^) (2020年10月27日 23時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紙兎 | 作成日時:2020年9月24日 23時