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あれから数日が経った。
私は一週間のおためし期間の後も、
体調の良い時は皿洗いのお手伝いを続けている。
厨房の人達とも少しずつ話すようになって、
毎日忙しくも充実した日々を過ごしていた。
椿とも相変わらずだが、
厨房のお手伝いをすることで、
日中も関わる時間が増えたことが幸せだった。
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城島｢あっ、Aさん、ちょっと。｣
｢…ん？｣
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厨房での作業を一段落させて、
一度部屋に戻ろうとした時、城島くんに声をかけられた。
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城島｢女将さんから伝言なんですけど、
奥の納戸から結婚式で使う着物を探して欲しいそうです。｣
｢…え、女将さんが？｣
城島｢はい、なんか本人はお客様の相手で忙しいらしくて。｣
｢…そっか。うん、分かった。｣
城島｢一番でかい棚の一番上にしまってあるそうです。
届かないだろうから脚立に乗って取るように、と。｣
｢ありがとう、探してみるね。｣
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女将さんから、
この家に代々伝わる特別な着物があるということを
随分前から聞いていた私は、
特に疑いもせずに、
普段使われていないその納戸に向かった。
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｢……結構高いな…、｣
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彼の言った通り、近くにあった脚立にのぼって
棚の一番の引き出しに手を伸ばした。
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……あと…、ちょっと…、
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もう少しで一番上の引き出しに手が届きそう…、
そう思って脚立の上でつま先立ちになる。
.
その瞬間、
脚立がﾊﾟｷｯ…、と嫌な音を立てて、
体が後ろに傾いていく感覚。
.
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…………あ、落ちる。
.
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そう思った時にはもう遅くて、
大きな音を立てて崩れ落ちてしまった。
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紙兎(プロフ) - みかさん» お久しぶりです！ありがとうございます！ (2020年11月4日 0時) (
レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
みか - 久しぶりです。めっちゃ楽しい作品になってますね。 (2020年10月31日 11時) (レス) id: de0ef4c44d (このIDを非表示/違反報告)
紙兎(プロフ) - ぱぴこさん» ぱぴこさん初めまして！とっても嬉しい感想をくださってありがとうございます！面白いと言って頂けると書いていて良かったと思えます！移行してもよろしくお願いいたします´`* (2020年10月31日 11時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ - 紙兎さん、はじめまして！いつも見てます！本当に本当にこの作品が大好きで更新を日々待ちわびております笑 紙兎さんみたいな上手で面白い作品が作れるよう頑張っていきます！移行おめでとうございます！これからも応援してます！ (2020年10月29日 23時) (レス) id: f7a6ef29b4 (このIDを非表示/違反報告)
紙兎(プロフ) - カリリンさん» そう言っていただけて嬉しいです！更新頑張ります(^^) (2020年10月27日 23時) (レス) id: 4f2a78c08e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年9月24日 23時
