雷門の転校生は天才万能少女 (ページ25)

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２４話　守るためにページ25

Aside

風丸と共に紅蓮香蓮を放った後、ボクは少し大変なことになっていた。

あの技は体力消費が激しい。頭おかしいくらい使い勝手悪い。工夫して相手に負担がかからないようにしたけど、それはボクに回る。

『ダメだ。まだ倒れられない。皆を絶対に勝たせるんだ』

ペチッと頬を軽く叩き気合いを入れる。でも、お父さんと照美が敵なのはキツい。二人とも根はとっても優しいんだ。道を間違えただけ。

『二人が目を覚ませば、元に戻る筈なんだ。頑張らないと』

「気負いすぎるな。苛立ちが伝染する」

何かを察したらしい鬼道が声を掛けてくる。そんなのわかってるよ。冷静で居なきゃいけないことくらい。

『苦しいよ。誰か助けてよ。お父さん、照美、気付いて』

「っ！」

～＊☆～＊☆～＊☆～

「A……許してくれ。何も出来ない私を。私はあのお方の命令に従うしかないのだ。でないとお前達を守れない」

鬼道とAと世宇子一同を優しく温かい眼差しで見つめる影山。その瞳の奥には自責の念と闇が続くだけだった。

～＊☆～＊☆～＊☆

「＿＿＿！＿＿＿！」

声が聞こえる。此処は、何処だっけ？

ああそうだ、

『ん……？どうかしたえんど「良かった！」わっ、なになに？』

慌てて引き剥がすと今はハーフタイム。周りに皆が集まっていた。

『何事？え、何があったの本当に』

「世宇子中のドーピングが発覚した。そしてお前が倒れた。聞いた瞬間、バタン、だ」

『ドーピング……それ作ったのボクかも知れない。ごめん』

「「え？？」」

『ボクチカラ強すぎたりしちゃう時あるから、その時の対処法に作ったんだ。ボクの体質色々可笑しくてさ。薬の効果が逆になっちゃうんだ』

「それで、それがドーピング材になったと？」

『うん……簡単にするとこんな感じだよ』

ドーピング材→力が落ちる
毒(鳥兜(トリカブト)等)→薬
解熱剤→猛毒
栄養ドリンク→疲れる

「毒は効かないのか」

『逆に薬だよ』

その後ぶちギレていた円堂は中途半端な気持ちでサッカーしたくないとかの事で吹っ切れたらしい。割り切り方が独特だね、すごいねえんどう。

今更だけど、円堂って時々凄いバッサリしてるんだよなぁ。まあ、其処も含めて面白いけどね。