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41 両親の元へ ページ42

彼と、和解してから1ヶ月が経った頃。突如、今回の発端となった人物が家に来た。

蘭さんも、私たちを揶揄うような事をしないと約束をしてくれて、過去の事を誠心誠意謝罪をしてくれた。

「三途が嫌になったらいつでも蘭ちゃんのトコに来ていいけどね♡」

前言撤回。反省しているのかしていないのか分からない冗談を述べている。……けれど、きっと大丈夫なはずだ。

春くんは、春くんで今までよりも私の身体を労わってくれるようになり、再び幸せな生活が訪れ始めていた。

悪阻で酷い時は、私に休んでろと言って家事を率先してやってくれる。とても有難い事だけど……春くん自身が体を壊してしまったら元も子もない。

でも、そうさせてしまったのは誰でもない私だ。

「Aの両親に挨拶しねえとな。」

その言葉に、ドキッとしてしまう。私の両親には、春くんを紹介したくなかったのだ。

私が好きになってしまった相手が、たまたま反社だった。ただ、それだけ。

しかし、両親は愛情とかの以前に、肩書きを物凄く大切にしている。だから、春くんが反社だと知った途端、軽蔑するような言葉を浴びせるのだろう。

それで彼を傷つけてしまわないか、不安で仕方がなかった。

親に都合をつけて貰い、会いに行ったら案の定快く迎え入れてはくれなかった。

彼を一瞥し、品定めをしている2人に苛立ちを覚えながら、隣に立っている彼を見ると、愛想笑いを浮かべていた。

きっと、両親の嫌な視線にも気づいている。でも、今は我慢して笑ってくれている。それが凄くいたたまれなかった。

「Aさんとお付き合いさせて頂いております。三途春千夜です。早速本題に入らせて頂きたいのですが……」

いつもの彼からは想像できないくらいちゃんとした言葉遣いで内心驚きの連続であった。

普段の乱暴な言葉遣いとは打って変わってとても丁寧だ。私はこんな彼の姿を知らなかった為、仕事ではこんな対応をしているのだろうか、なんて考えてしまう。

「Aさんを幸せにします。……結婚させてください。」

深深と頭を下げている彼に倣って私も頭を下げる。すると、両親は顔を上げろと言葉を投げて促した。

「三途さんは、何のお仕事をされているの?」

ドクン、と脈打って身体中に響き渡っていく。私は、彼は何と答えるのだろう、と不安になる。

「俺、いや、僕は反社会的勢力です。」

その言葉を聞いた途端、両親は顔色を変えて彼に罵声を浴びせ始めた。

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 三途春千夜 , 梵天   
作品ジャンル:アニメ
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さきな(プロフ) - 漆Pさん» 長らくお待たせさせてしまい申し訳ありませんでした!(土下座)こちらの小説でもコメント頂けて嬉しいです✨あと少しで完結なので頑張ります♡ありがとうございます! (2022年9月24日 15時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
漆P(プロフ) - 更新再開おめでとうございます(*´ω`*)ずっと待ってたかいがありました!無理せずに更新頑張ってください!応援してます! (2022年9月24日 13時) (レス) @page47 id: 436ede0cdd (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - モックさん» コメントありがとうございます✨続き更新致しました!ぜひ読んで下さい!完結までもう少しのところまで来ておりますので、頑張ります!ありがとうございます! (2022年9月24日 11時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
モック - めちゃくちゃいいところでとまってる〜!! 続きちょ〜楽しみ☆ 春くんがイケメンすぎてにやにやがとまりませんwww 更新頑張ってください!応援してます♪ (2022年9月24日 10時) (レス) @page46 id: 17f5259717 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - ちょんちょんさん» コメントありがとうございます✨更新していきますので、最後まで読んでくださったら幸いです! (2022年9月24日 0時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきな。 | 作成日時:2022年2月20日 0時

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