14 宣戦布告 ページ15
春千夜side
「俺達をあの家に置き去りにして2人でイチャコラしてたの?俺も混ぜて欲しかったんだけど。」
俺の姿を捉えるなり、近寄って無駄絡みしてくる。正直、かなりウザイ。……コイツのウザさは今に始まった事でもねぇけど。
下手に言葉を返したら更に面倒くさくなるのも分かっているから、スルーして横切ろうとすれば、俺の行動を知り尽くした上でわざとらしく言葉を紡いで零した。
「Aちゃん、本当に美人で可愛いよね。……三途から奪ってもいい?」
どうせいつもの冗談だ、なんて軽くあしらってやろうと奴の顔を見る。
……獲物を捕らえた獣のような瞳がギラついていた。どうやら奴は半分以上本気のようだ。
他の女なら、容易く譲ってやるし、奪えるなら奪ってみろって宣戦布告じみた事だって言ってやれる。
でも、Aは駄目だ。誰にも渡したくねえ。……ましてや、同じ反社のこんな身近な男のモノになるなんて考えたくもねえ。
「Aに手出したら、お前の事死体にしてやるからな。」
「蘭ちゃん、怖くて震えちゃう♡」
実際怖いのはどっちだよ。人の女に堂々と手出す宣言する奴の方が怖いっつーの。
……竜胆もグルになってたら色々面倒くせえな。Aが今、隠れ家にしてるあのマンションもバレるのは時間の問題になるだろう。
コイツが本気で女の尻追っかけるってなったら、とことんやりそうだもんな。
よりによってコイツか……。クソタチの悪いやり方でAに接触してきそうだ。
Aにも一応、気をつけるように言っておくか。
Aside
今日もあの家に帰るつもりはなく、そのまま隠れ家にしているマンションへ会社からそのまま向かうつもりだ。
春くんにも、隠れ家の方へ向かうと連絡入れてあるし、そのまま彼も隠れ家の方へ来てくれるだろう。
その際には蘭さんに十分注意して帰ってきて欲しいものだけれど。
会社の自動ドアを抜けて、駅へと向かおうとすると、待ち伏せをしていたのか竜胆さんが目の前にいる。
竜胆さんが何かを企んでいるかもしれないと疑いをかけてしまう私はそのまま彼の横を通り過ぎようとする。
けれど、そう簡単には見逃してくれなくて。
「……話がある。」
落ち着きを見せる彼を見て、私も冷静に向き合わなければならないような気がして。
出来れば関わりたくなかったが、彼の思惑が聞けるかもしれないと思った。
「……場所を変えてお話しましょう。」
気づけば、彼にそう言っていた。
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さきな(プロフ) - 漆Pさん» 長らくお待たせさせてしまい申し訳ありませんでした!(土下座)こちらの小説でもコメント頂けて嬉しいです✨あと少しで完結なので頑張ります♡ありがとうございます! (2022年9月24日 15時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
漆P(プロフ) - 更新再開おめでとうございます(*´ω`*)ずっと待ってたかいがありました!無理せずに更新頑張ってください!応援してます! (2022年9月24日 13時) (レス) @page47 id: 436ede0cdd (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - モックさん» コメントありがとうございます✨続き更新致しました!ぜひ読んで下さい!完結までもう少しのところまで来ておりますので、頑張ります!ありがとうございます! (2022年9月24日 11時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
モック - めちゃくちゃいいところでとまってる〜!! 続きちょ〜楽しみ☆ 春くんがイケメンすぎてにやにやがとまりませんwww 更新頑張ってください!応援してます♪ (2022年9月24日 10時) (レス) @page46 id: 17f5259717 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - ちょんちょんさん» コメントありがとうございます✨更新していきますので、最後まで読んでくださったら幸いです! (2022年9月24日 0時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきな。 | 作成日時:2022年2月20日 0時