18 甘いひと時 ページ19
パチッと目を開けると、まだ春くんは眠っていた。昨夜は私の体が限界すぎて途中で意識が飛んでそのまま眠ってしまったらしい。
彼が身を寄せて眠っている姿に思わずキュン、としてしまう。
ベッドから降りて、昨日脱ぎ捨てた服を回収する。だけど、私の部屋着が見当たらない。
探すのも面倒だったから、近くにあった春くんのスウェットを借りて着てしまった。
だぼっとオーバーサイズになってしまうけれど、春くんは細身だから思っていたよりもだぼだぼしない。
そして……春くんの香水の匂いが微かにするから、ちょっとドキッとしちゃう。
甘くて、ちょっと大人な香り。私がこの香水の匂いが好きだと言ってから、この香水しかつけなくなった。
そんな可愛いところも、好き。
でも……私の事、考えずに胸元とか背中とかにいっぱいキスマークつけて独占欲丸出しにする春くんは好きだけど、ちょっと嫌い。
会社行った時に、誰かに指摘されたら恥ずかしいから、キスマークつける場所には気をつけてって何度も言っているのになかなか直らないし控えめにしてくれない。
回収した服を洗濯カゴの中に入れて、キッチンへと向かった。
今日はハニートーストを作る。私はふわふわな方が好きなんだけど、春くんはカリカリの食感の方が好きだから、春くんのトーストを長めに焼いた。
甘い香りが漂っていても、春くんは起きてくる様子がない。
仕方がないからベッドに再び戻り、起こしに行くことに。まだぐっすりと眠っている彼に声をかける。
「春くん、起きて。朝ごはん冷めちゃう。」
気怠そうな声を漏らしている彼の体を揺さぶり起こす。
「起きるから待てよ。」
体を起こした彼は目をぱちくりとすぐに開いた。ぱちぱちと何度も瞬きを繰り返していると、彼が口を開く。
「それ俺のスウェットじゃね?」
「私のがすぐに見当たらなくて借りちゃった。ごめんね。」
「……おい、朝の運動するぞ。」
朝の運動といわれたら、もう1つしかない。いつもなら流されて絆されがちになってしまう私だけど今日はちゃんと拒む。
「だめ、朝ごはん食べよ。」
「俺の着てるA、正直かなりムラッとした。」
「春くんのバカ。そんな事ばっかり言ってないでご飯食べよ!」
半ば無理やり手を引いてハニートーストが並んでいる机へと向かう。
椅子に座り、2人で「いただきます」をしてハニートーストを1口ずつ食べ進めていった。
「美味い。」
笑ってくれる彼に私も嬉しくなって笑みが溢れた。
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さきな(プロフ) - 漆Pさん» 長らくお待たせさせてしまい申し訳ありませんでした!(土下座)こちらの小説でもコメント頂けて嬉しいです✨あと少しで完結なので頑張ります♡ありがとうございます! (2022年9月24日 15時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
漆P(プロフ) - 更新再開おめでとうございます(*´ω`*)ずっと待ってたかいがありました!無理せずに更新頑張ってください!応援してます! (2022年9月24日 13時) (レス) @page47 id: 436ede0cdd (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - モックさん» コメントありがとうございます✨続き更新致しました!ぜひ読んで下さい!完結までもう少しのところまで来ておりますので、頑張ります!ありがとうございます! (2022年9月24日 11時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
モック - めちゃくちゃいいところでとまってる〜!! 続きちょ〜楽しみ☆ 春くんがイケメンすぎてにやにやがとまりませんwww 更新頑張ってください!応援してます♪ (2022年9月24日 10時) (レス) @page46 id: 17f5259717 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - ちょんちょんさん» コメントありがとうございます✨更新していきますので、最後まで読んでくださったら幸いです! (2022年9月24日 0時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきな。 | 作成日時:2022年2月20日 0時