△ ページ11
「凍水達が入院したってよ…」
「ああ、日向にふっかけられたんだろ」
「いいのかよ放っておいて。Aは病院に居なかったし、見舞いにもきてねえって…」
SWORDは明らかに、少しづつ 少しづつ。
…目に触れない場所から壊れ始めていた。
▼
早くも鳴きだした蝉の声に目を覚ます。
ざこ寝をしていた為体の節々が痛み、思わず「いてて」と声をあげながらゆっくりと体を起こした。
さて、今は何時だろう。
体を起こす前、いつもの癖で枕元のスマホを手で探ったものの、そういえば没取されたんだったと思い出しふと我に返っていた。
そういえばここには時計が無い。
体内時計でなんとか頑張るしか無い…んだろうか。
「…誰もいない」
辺りはしんと静まり返り、わたしの耳に入ってくるのは蝉の声と自分の呼吸音のみ。
欠伸をしながら立ち上がって、背伸びをした。
「お腹すいたな」
あの時「自分は管理人だ」と余計な事を口走ったものの、本当に自分が管理人な訳もなく、この廃寺の何処に何があるのかは全く把握していなかった。
辛うじてトイレは確認している。
なんともまあ不思議な事に水はちゃんと流れる。
水は通っているようだけど、電気は通っていないようだった。
その証拠に、ここには電化製品が無い。
夜はドラム缶に灯る炎であたりを照らしていたし、この部屋にはろうそくがあちらこちらに点在している。
キッチンなんかはあるんだろうか、と好奇心の赴くままあちこちを歩き回っていた時だった。
「おはようございます、お嬢さん」
「…、!」
想定の範囲外の、来客だった。
359人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えく(プロフ) - 綾花さん» はじめまして!ありがとうございます〜^ ^頑張ります!コメントありがとうございました。 (2017年9月4日 0時) (レス) id: 4af89cc856 (このIDを非表示/違反報告)
綾花(プロフ) - ここの日向くそかっこよくて大好きです!!更新頑張ってください!!胸キュンさせてください!!^^ (2017年9月2日 10時) (レス) id: a645f6c835 (このIDを非表示/違反報告)
えく(プロフ) - こしゅーさん» わ〜〜っ 嬉しいです!マイペース更新ですが楽しみにしていただければ幸いです^ ^ こちらこそ溺愛衝動、よろしくお願いします。コメントありがとうございました! (2017年8月30日 13時) (レス) id: 4af89cc856 (このIDを非表示/違反報告)
こしゅー(プロフ) - このお話大好きです!!今一番更新待ってます!ほんとに、日向さんにいちいちやられます… これからも、えくさんのお話、えくさんのファンでいさせてください!! (2017年8月30日 0時) (レス) id: ce268402e9 (このIDを非表示/違反報告)
えく(プロフ) - 小麦さん» 本当ですか…!ありがとうございます、とっても嬉しいです^ ^ 改めましてコメントありがとうございました! (2017年8月29日 21時) (レス) id: 4af89cc856 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:えく | 作成日時:2017年8月21日 1時