Destiny (ページ18)

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side.hiroto

謝り続ける彼女を見てると

自然と抱きしめていた

俺にはわかる

孤独と悲しみ

『…雨宮広斗』

広斗『ふっ…いつまでフルネームなんだよ』

『…ごめんね』

広斗『もう謝るな』

『…ありがとう…広斗』

広斗『ん』

言葉に表せない気持ちになった

出会ったばかりのこいつ

第一印象は最悪だったが

こいつから呼ばれる名前が心地よくて

心が温まった

広斗『…俺の兄貴、九龍にやられた話は聞いたろ？』

『うん…』

広斗『…すげぇ懐いてたの、兄貴に。俺は兄貴と雅貴とは血が繋がってないんだ』

『え？』

広斗『母親の再婚相手、兄貴と雅貴の父親だから…』

『…』

広斗『最初は馴染めねぇし、俺は喧嘩っ早い性格だから、すぐに突っかかって、孤独を感じてた』

『孤独…』

広斗『両親が死んで、兄貴達がその孤独から救ってくれた、そんな兄貴が殺されて、またかよって、もう悲しさ？とかそういうのもわかんなくなっちまって…』

誰にも話したことない心の内に秘めた想いを

こいつに聞いて欲しいと思った

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