あっという間に ページ9
Aは男バレの朝練を見学するため、第2体育館に来ていた。
入り口からこっそりと中を覗く。
転入生がバレー部の朝練をこっそり覗いていたらすごく怪しいだろう。
誰も来ないことを願いながら朝練の準備を見学する。
だが誰にも会いたくないときに限って誰かと会うものだ。
「ごめん。そこ通れないんだけど」
「ひゃいっ!! すすすすすみませんっ!!」
突然声をかけられ、Aの肩が分かりやすく跳ねた。
「わ、私は決して怪しいものではっ!」
取り乱しながら後ろを振り返る。
見えるのは、相手の腰。
バレー部なのだろう。
180は確実に超えている長身の人が、そこに立っていた。
(うわあ、背たっか)
Aは目線を上にあげ、顔を見る。
癖のある黒髪に、大人っぽい顔。口元は少し笑っていた。
イケメンの部類にはいる美しい顔だが、しかしそれよりも、
(この人どっかで会ったことあるような……)
Aは自分が感じた既視感のほうが気になった。
「あ、すみません。どうぞ」
少しぼんやりとしながら脇による。
「どーも」
Aを驚かせたその人は、軽く頭を下げ、さっさと体育館に入っていく。
「わりぃ、遅くなった!」
「まっつん遅い! もう始めるよ! 早くアップとって!」
Aは遠くで聞こえる会話を聞きながら、さっきの人とどこで会ったのか考えていた。
ダンッ。
急に聞こえた音で、Aは我に返る。
こそこそと入口に近寄り、中を覗く。
(あれは、スパイク練?)
目の前の光景に思わず見入る。
ボールが次々と床にたたきつけられていく。
全員が真剣で、ぞくりと震えるような迫力がある。
目が離せない。
思わず身を乗り出し、食い入るように見る。
「朝練おわりー! 片づけてー!」
(え、もう終わり?)
Aは腕時計を確認し、あっという間に時間が過ぎていることに驚く。
しのぶに言われてしぶしぶ見に来た朝練だったが、いつの間にか夢中になって見ていた。
気持ちが高揚しているのを感じる。
Aは思わず微笑んだ。
(男バレのマネージャー、悪くないかも)
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碧月(プロフ) - ものすごく、ですと……!?ありがとうございます!!頑張って更新していきますのでよろしくお願いします!! (2022年10月17日 1時) (
レス) id: 68ee274034 (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華 - 碧月さん» ものすごく面白かったです。更新するのを待っています! (2022年10月15日 20時) (レス) @page21 id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - 椿さん» 返信遅くなってすみません!! 面白いと言ってもらえるととても嬉しいです!! 更新遅くて申し訳ないです……できる限り早く更新していきたいと思っています。気長に待っていただけたらありがたいです。 (2022年10月14日 0時) (レス) id: 68ee274034 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - 和南さん» 返信遅くなってすみません!! ご指摘ありがとうございます。よりにもよってキャラの名前を間違えてしまうとは……申し訳ないです。誤字脱字が無いよう頑張っていきますが、もし見つけたら報告してくださると嬉しいです! (2022年10月14日 0時) (レス) id: 68ee274034 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - とても面白いです！更新頑張ってください！応援します！ (2022年7月28日 10時) (レス) @page19 id: 3764804c56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月 x他1人 | 作成日時：2021年9月9日 15時
