ファンファーレ！ ページ2
tkhk リアルではありません。
tk side
高校を卒業してから、暇な日が増えた。
友達とよく海に出かける。
まぁ、大体は俺が運転してるんだけどさ。
でも、最近はほぼ毎日1人で通っている。
あれ、いつもここ人いないのに、珍しいな…
友達にも教えていない場所。
いつ行っても誰もいないから、
自分の世界の様に気楽にいられる
そこに、見覚えのない人がいた。
何をする訳でもなく、海を見つめていた。
その横顔があまりにも綺麗で、思わず見つめてしまった。
『…？』
ふと、俺に気づいてじっと見つめてくるその人。
「あ…珍しいですね。ここ、いつも誰もいないのに」
『あぁ…最近、来れてなかったから。
近くの人？』
「車で30分位で。貴方は？」
『すぐそば。あの家』
その人が指さしたのは、
夏は海を家を営んでいる場所だった。
『あなたこそ、珍しいよね。
冬に海に来る人なんて、初めて見た』
そう言いながらふわっと笑った彼は
なんと言うか…凄く可愛かった。
でも、最近来れていないとはどういう事だろう。
その時一瞬だけ、寂しそうな顔をしていた。
『…名前は？歳、近そうだよね』
「あ、雄也です。�睫據⇒彩蕁�」
『ゆうや…そう。俺は、光。よろしくね』
少し話をしてみると、歳は同じ。
海の家は両親がやっているらしい。
『俺ね〜、病気だったんだよね。重いやつ。』
「え…？」
『さっき、恋人がいたって言ったでしょ？
幼馴染なんだけどさ…1個上の。』
話をした時に、元恋人…元カレの事を聞いた。
という事は俺にも、可能性はあるかもしれない。
なんて思っていた。
『あいつから告られて、付き合ってたんだ。
でも、病気の事が分かって…。
本当の事を言って嫌われるのが怖くて、
嫌いになったふりをして、別れたんだ。
5年前のことなんだけどね。
で、その後死ぬかもしれないって手術受けたら
治ってさ…。
なんで別れたんだろって思ってたらね。
この間うちに薮…あー、元カレが来てさぁ、
なんで言ってくれなかったの、
嫌いになんてならなかったのにって。
うちの親に聞いたらしくて。
…恋人がいるんだって。
同じ大学の人。
そしたら、やり直そうって。
今更おれ、どうしたらいいのかな…』
長く語られたのは幼馴染への想い。
大切にしてくれる人がいるのか…
『あ、ごめんね、なんか。
何でだろ…なんでも話せるんだよね〜。
ねぇゆうや、また来てよ。待ってるから』
…期待なんて、させない方がいい。
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作者名：アイスティー | 作成日時：2019年12月29日 16時
